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3/25
2016

米利上げ観測再燃 ‐ 狙って面白いのはドル円よりユーロドル…!?

 イースター(復活祭)が近付くにつれて、マーケットは調整色が濃くなってきました。特に“ハト派寄りのFOMC声明&イエレンFRB議長発言”では「できたとしても年2回の利上げ」との認識が植えつけられていただけに、今回の相次ぐ“タカ派発言”はドルに大きな巻き戻しを促しました(①)。

 

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 「早ければ4月にも追加利上げ」「年2回以上の利上げが必要」との趣旨の発言が相次ぐ中、最もハト派としてしられるエバンズ・シカゴ連銀総裁は「年2回利上げに賛同」と発しました。「年内利上げなどもってのほか」というのがハト派の従来の見方であっただけに、 “大いなるサプライズ”として受け止められました。“4回⇒2回”に減少したドットチャートを背景に萎んだ米金利先高観は再び息を吹き返し、現在はドル買いが優勢となっています。

 

 もっともFOMC声明が公表された際のドル円水準は、113円後半でした(②)。すでに113円台へと値を戻した現状では、“短期筋のドル売りポジションはある程度解消した”と考えざるを得ません。さらにFOMC前が概ね“112-114円レンジ”で推移していた(③)ことまで併せて考えれば、期待は募るものの“ここから先は方向感が出づらい”と考えるのが自然ということになります。

 

 ドル買いが期待される局面で、ドル円は手掛けづらい…。となるとその他ストレート通貨、それもユーロドル辺りが面白いのではないかと思っています。

 

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 ユーロドルもFOMC声明公表時は1.10ドル後半でした(④)ので、1.11ドル半ばへすでに押し戻された現状では過熱感はそれほどないといわざるを得ません。しかしながらこちらは“その前にドラギECB総裁発言の急伸分(10日)”が残っており(⑤)、ドル円ほど解消感が見られていないのが実状です。テクニカル的に見ても、現在は日足・一目均衡表先行スパンの雲上限(現在は1.11487ドル)に支えられています(⑥)が、その上限は日毎に下がって(⑦)いきます(来週末には1.1060ドル水準、来月5日には1.1040ドル水準で上下逆転してネジレが… ⑧)。

 

 もちろん「米金利先高観はこれ以上高まらない」と考えれば、この“ユーロドル続落シナリオ”は絵に描いた餅です。しかし来週も“米金融政策の行方”がメインテーマになると見られる中、31日には「急伸をもたらしたECB理事会(10日)の議事要旨」&「金融政策に直結する可能性を秘めた欧3月消費者物価指数」の発表が予定されています。欧金融緩和の効果が現れて来るのはこれからでもありますので、仮に“米金利先高観(米4月利上げの可能性)”だけでなく、“欧追加緩和”まで織り込むような流れにでもなれば…。

 

 「1.10ドルの大台割れ⇒10日急伸分の吐き出し」は現時点では絵に描いた餅でしかありませんが、あながち夢物語ではないかもしれません…。

 

(2016年3月25日執筆)

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武市 佳史

ファイナンシャル・プランナー 武市 佳史(takechi yoshifumi)

大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)、テクニカルアナリスト。
日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。数多くの一般投資家と接しながら、現在はFX大手「マネーパートナーズ」のチーフアナリストとして、為替コラム執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。「初心者には分かり易く、上級者も納得」がモットー。