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12/12
2016

今週の為替相場を考える(12月12日~12月16日)

今年も残すところちょうど3週間。トランプ氏が米次期大統領に選出され、各種政策への期待感から始まったドル買いの流れは、年末が近づいても止まりそうにありません。

 

注目されたイタリア国民投票とECB理事会も終わりました。その結果は、国民投票は否決され首相はイタリア首相は辞任し、ECB理事会はQEの縮小を決めたものの、期間は9か月延長され、期待されたテーパリングはなく、EURUSDはリーマンショック後の最安値で2015年3月水準のとなる1.0500近辺まで続落し、EURの弱さが目立っています。

 

一方のUSDJPYは、日銀のイールドカーブ・コントロール政策の影響もあり日本と欧米各国との金利差は拡大し、今年2月の上海G20で「通貨の切り下げ競争の回避」が盛り込まれ、上値が重く円高傾向がスタートした115円の壁を超え、円安相場に逆戻りし。IMMシカゴ通貨先物では、前週分から円のポジションはロングからショートへと変化し、円安相場を意識した動きが始動していたことの確認となっています。

 

今週は、クリスマスを約2週後に控え、米国、英国、スイスの政策金利の発表もあり、他にも、日銀短観、英国と豪州の雇用統計、米国のCPIと、年内の締め括りとも言える重要な経済指標が控えています。オプションでは特にUSDJPYのボラティリティーは高止まりし、相場変動が続く可能性が高いことを示しています。

 

トランプ米次期政権への期待相場は現実化するのか、虚像で終わるのかは、現時点で予想することは難しいことです。目の前にある現実は、「米金利の上昇と株高」で、資金は「債券から株式」へと移動しており、Moneyは海外から米国へ移動している事実がある限り、為替相場はドル買いから売りへと変化することはないでしょう。

 

期待相場が現実相場へと変化するまでは、ポジション調整以外に、ドル買いの流れを変えることは難しくなっています。

 

【今週の他の注目材料】

 

◆13日(火)

 

18:30 英CPI

 

◆14日(水)

 

08:50 日銀短観
18:30 英雇用統計
04:00 FOMC(利上げ100%織り込みずみ、なければサプライズでドル売り、今後の利上げのタイミングとスピードに関した発言を注目)

 

◆15日(木)

 

09:30 豪雇用統計
21:00 BOE金融政策(カーニー総裁発言を注目、インフレ懸念、将来的な利上げに関しての発言の有無を注目)
22:30 米CPI

 

≪詳しいは、添付ファイルの今週の予定をご覧ください≫

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 114.00~116.50→118.00】

 

止まらぬ日米株価の上昇と日米金利差拡大。多くが考える円売りの要因であることに間違いありません。トランプ次期政権への期待相場は、いつかは崩れるのではと不安に思いながらも、新政権は1月スタートで未出発。目先は崩れ去る兆候は見られず。トランプ氏の紳士的な対応が今までの悪役イメージから善人の主役を演じているイメージへと変化。米ドルへの期待相場は変わらず。

 

テクニカルでも区切りとなる115円を7日ぶりに上抜けしたことで、更なる上昇圧力が加わる可能性を意識。目先は116.50円、118.00円は心理的な大きな壁。

 

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◎EURUSD【予想レンジ 1.0450~1.0700】

 

イタリア国民は国民投票に「NO」を突き付け、将来的に他の選挙を控えたユーロ圏各国への悪影響は避けられず。ECBの理事会ではQEの9か月延長と月額800→600億ユーロへと縮小し、売り買いが交錯したが結局はテーパリンではなく、議論もされず、ユーロ圏の成長は下振れに傾くとあり、1.0500を狙える位置まで下落。

 

1.0500はトリプルボトムとなり反発できるのか? それともブレークして続落となるのか? 今週最も興味深い動きで、1.0500割れを試さずに終われない雰囲気は十分で、EUR売りの流れへ。

 

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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2500~1.2700】

 

英国のEU離脱後の経済は予想外に強く、ポンド安によるインフレ懸念が台頭している可能性も、ネガティブながら当面はポンド買いの材料になりやすい。先週はGBPブル相場から反転し連続中ながら、15日のBOE金融政策委員会で変化する可能性も注意したい。

 

1.2500の壁は簡単に割り込むことは難しそう。逆に、1.2700は急落後の戻り高値で、このレンジ内の動きを期待。

 

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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7350~0.7550】

 

上昇期待が裏切られて0.7300近くまでの下落しやや反発、予想外のマイナス幅となったGDPにもめげず底堅く推移。資源価格の上昇もフォローしており、どこまで上昇するかを見極めたい。

 

0.7400を上限に底値を切り上げつつあり、0.7500をトップに上げ止まっているが、15日の豪雇用統計が強ければ上昇のきっかけになりやすい。

 

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「作成日時 2016年12月11日(日)午後16時」

 

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太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」