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2/13
2017

今週の為替相場を考える・注目材料(2月13日~17日)

日米首脳会談も予想外に政治的な配慮が強く無事に終了。両首脳はプライベートでゴルフを1.5ラウンド(二つのゴルフ場)で楽しみ、日米友好ムードは満点。

 

ただし、貿易問題は麻生財務相・ペンス副大統領にゆだねられ、これから残る大きなテーマに変わりありませんし、トランプ米大統領が発する大統領令(13日の予定)とその影響への注目度も大きいものがあります。

 

それ以外で為替相場に影響を与える可能性が高い今週の材料としては、①米金利+米株価動向、②イエレンFRB議長の議会証言、③主要国のGDP+CPI+雇用統計、④イタリア・フランス・ギリシャの政治的・経済的な問題、⑤日銀の金融政策が挙げられます。

 

①米金利と米株は、米金利は3月のFOMCでは利上げ観測が後退する反面、年内の2回~3回の利上げを示唆するFOMCメンバーの発言も多く、政策金利と関連性の高い米2年債利回りは1.15~1.30%のレンジで推移し、利上げ期待を残しています。一方、米株は好調な企業業績と、トランプ大統領の拡大経済政策への期待感に、ダウは2万ドルをクリアに上回り上昇傾向は変わらず。ドル高思考へ。

 

②イエレンFRB議長の議会証言は、トランプ政権の打ち出す拡大経済政策と財政支出をもとに考えれば、将来のインフレ・リスクが高いことを意識しており、将来の利上げを示唆する流れに変化はないと思われ、ドル高思考へ。

 

③と④では、政治的に揺れるイタリア・フランスの政局と、支援策で揺れるギリシャ経済(先週末に国際債権団と支援協議で進展あり)の影響もあり、ユーロ圏・ドイツ・イタリア・ギリシャの最新のGDPの数字が重要となっています。

 

⑤日銀の金融政策は、従来通りで変わらずですが、長期金の変動に円相場が動くことも多く、日本のGDPの影響も注目材料。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 111.50-112.50~115.50】 押し目買い

 

日米首脳会談は、貿易不均衡に円安傾向を非難する発言もなく、まずは無難に終了。日米貿易不均衡の是正に円高への圧力を意識した、円ロングのポジションも先週金曜日に一時大幅に解消されていました。

 

そして、日米首脳の共同記者会見では、逆にやや円高へ振れるという、週末の影響も考えられますが、結果としては主体性の乏しい展開で終わっています。

 

さて、今週は強い米株と堅調な米金利や、トランプ政権からは当面の円高プレッシャーも消えたこともあり、円売りの継続が予想される反面、貿易問題は麻生財務相・ペンス副大統領との間で、どのようなことが取り決められる、不安定要因は解消されていません。

 

そのため、112.50、111.50円をボトムにした押し目買いの方針で臨みながらも、115.50円の壁は引き続き厚く広がっている。

 

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◎EURUSD【予想レンジ 1.0600~1.0850】1.08台の重さ変わらず。

 

EUR売りの際に材料として使われる、イタリア・フランスの政局不安、ギリシャの支援策。仏は世論調査では極右ルペン氏の支持率は低下するも、混迷は変わらず。ギリシャは国債債権団で話し合いが再開とのことで、好転する可能性はあるも問題は山積。

 

週足では、1.08台の上値の重さを確認した後、過去週間の安値を割り込み大陰線で終了しており、市場のEUR買いセンチメントが変化している可能性を指摘、基本は1.0850を超えるまでは戻り売りの流れとなっています。

 

日足では、1.0600を維持できれば、1.0750~1.08台への復活の可能性が高まることもあり、基本は戻り売りを維持しながら、EUR売りの流れは変わらずと考えます。

 

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◎GBPUSD【予想レンジ 1.24000~1.2700 】レンジ相場が続く

 

英国のEU離脱も、メイ首相が明確は指針を示したことで、金融界からの強い反発が残りますが、目先は最悪のリスクを目先は回避。今後は3月までに離脱の申請をすることができるのかを注目しています。

 

週足では、21週MAが1.2459にあり、過去3週間はこの水準から離れられず。1.2800の大台を超えることができれば、再上昇の流れを確認できるも、逆にダブルトップになるリスクもあり、注意しています。

 

日足では、予想外に底堅い動きとなっており、EURGBPの売りの影響もあるとは思うが、終値ベースでは1.24を維持し、底堅さも感じられ、1.2400~1.2700を週終値ベースで抜け出すまでは、レンジを意識した動きを考えています。

 

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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7600~0.7700→0.7800】レンジ相場の継続

 

ロウ豪中銀総裁や豪中銀四半期金融政策報告では「2017年6月期のGDP伸び率予想を1.5~2.5%に1%引き下げへ」するも、「今後2年間は回復することで、追加緩和は検討せず」。「2017、18年は3%程度、19年6月期は2.75~3.75%に加速へ」、「中銀目標の2~3%の範囲に達するのは19年半ば以降」と、将来の成長とインフレ拡大を示唆。これが今後の為替相場にどの程度影響を与えるかは不明ながら市場は好意的に見てはいますが、0.77の大台は達成できずにいます。

 

週足では、昨年の4月29日の週以来、0.7700を上回ってクローズしたことはなく、安定して上回ったことが定義となれば、2015年7月15日以来長期にわたり実現していません。そのため0.7700の大台をクリアに上昇できるかが重要なポイントになっている。

 

日足では、今年に入って超えられなかった0.7600を上抜けしてからは、0.7600~0.7700のレンジが続き、結果的にはレンジ相場が継続していることになっています。今週このレンジから抜け出すことができるかを注目しています。

 

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今週の主な材料

 

注目の日米首脳会談は終わり、今週以降はその結果を受けて、麻生財務相・ペンス副大統領とでどのような動きがみられるのでしょうか?

 

今週も引き続き、トランプ大統領が発する大統領令と、発言に市場が振り回されることになりそうです。それ以外でも、イエレンFRB議長の議会証言や、主要国のGDP、CPI、雇用統計と、米国発の雇用・住宅・景況感指数は重要で、米金利や米株価の動向が、為替相場に与える影響は相変わらず大きいものがあります。

 

【今週のイベント」
●トランプ大統領が(13日~14日)に、国家安全保障に関する追加措置の大統領令を発表する可能性を示唆しており、重要です。

 

●イエレンFRB議長は(14日&15日)に米上下議会で半期に一度の金融政策報告を議会に提出し、証言を行う。FRBの金融政策は相場変動要因では最も影響度の高い部類の一つで、いつもながら非常に重要です。

 

特に、初日の14日の上院銀行委員会での証言は特に影響度は高く、多くの市場参加者が注目しており、金融政策の方向性はもちろんながら、言葉尻でも相場が上下変動する可能性が高く注意が必要です。

 

【今週の経済指標」(主要国でGDP、CPI、雇用統計の発表が多い)。
≪GDP≫
●イタリア&フランスの政治的リスク、ギリシャの経済的リスクがユーロ相場のテーマとなっていることもあり、14日の独・イタリア・ユーロ圏・ギリシャのGDPは最新第4四半期の速報値でもあり、注目度は高くなっています。また、13日の日本のGDPも注目されています。

 

●13日の日本第4四半期GDPは、前期比では0.3%と前回と変わらないが、前年比では1.1%と前回を下回る予想で、予想数字から大きく逸脱することは稀ながら、注目材料となっています。

 

≪GCPI≫
●14日には、中国CPI、ドイツCPI、スイスCPI、英CPI、15日には、米CPIが控えており、それぞれでは直後の相場変動が高いこともあり、注意が必要です。

 

≪G雇用統計≫
●15日には、英雇用統計、16日の、豪州雇用統計が控えており、こちらも直後の相場変動は高いので、注意が必要です。

 

≪米国発≫
●14日=生産者物価指数、15日=小売売上高、鉱工業生産・設備稼働率、NAB住宅市場指数、16日=新失業保険申請件数、住宅着工・許可件数、フィラデルフィア連銀景気指数、17日=景気先行指数などでは、予想外の結果での変動に注意しましょう。

 

詳しくは、今週の予定表をご覧ください。

 

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太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」