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4/24
2017

今週の為替相場を考える(4月24日~28日)

月並みながらフランス大統領選の結果を見なければ、ユーロやポンド相場を語れず。(期待感は、マクロン氏の優位性は変わらず)

 

米国に起因する相場変動では、トランプ大統領の「ドルは強くなりすぎる」との発言は、ムニューシン米財務長官が否定したことで、落ち着いてはいるが、統一性のなさに翻弄されている市場参加者は多い。

 

また、ヘルスケア関連法案の議会承認では難しい状況は変わらず、国境調整税もなさそうで市場の信頼度は今一つでドル買いの動きも鈍く、結果として、米株は伸び悩み米金利も低下気味で、26日の米税制改革案の発表待ちへ。

 

最近の米国発の経済指標は、小売+CPI+住宅関連+景況感指数など、米経済指標が続き弱さが目立し、アトランタ連銀のGDPNowでは第1四半期GDP予測値を0.5%まで引き下げている。

 

市場参加者は年内追加で2度の利上げに対して不信感が広まっていたが、フィッシャーFRB副議長の「年内2度の利上げ予測は変わらず」との発言に、期待感を継続しているが危うい状況は変わらず。

 

さて、今週の為替相場の変動の可能性に的を絞って考えると以下を最も注目したい。
24日(月)仏大統領選→ 結果によるEURを中心とした相場変動。
25日(火)朝鮮人民軍の創建日・建軍節→ 軍事的行動の有無と、結果による米軍の動き。
26日(水)米税制改革案の発表→ 実行の有無とその内容、結果による米金利と株価の変動。
27日(木)日銀金融政策決定会合・黒田総裁発言、ECB理事会・ドラギ総裁発言→ 金融政策の変化の有無と、ECBのQE縮小。
28日(金)米GDP→ 予想外の低下サプライズの有無。

 

前半の中心は、フランス大統領選の結果を受けた、ユーロドルとユーロクロスの動向で、世論調査の結果を考えれば、マクロン氏一位、ルペン氏二位で、決選投票となると期待している。もし仮に、ルペン氏とメランション氏が一位と二位を占めると、ユーロにとっては悲劇の急落へ。

 

日本では25日の朝鮮人民軍の創建日・建軍節に中国が軍事行動を起こす可能性は強まる可能性があり、円相場への影響が危惧される。(市場はリスク回避の円買いをするも、逆に当事国として円売りに思えてならない)

 

後半に入ると注目が米国に移り、1月20日に就任したトランプ米大統領、成果を問われる100日目となる記念日を5月1日に迎えた来週は、26日に個人および法人向けの「大規模な減税」を盛り込んだ税制改革案の発表が予定されており、重要な発言が多く聞かれることになりそうである。

 

そして、日銀とECBの金融政策の発表があり、日銀の緩和スタンスは変わらずとみており、黒田総裁発言もサプライズは期待できず。ECB理事会では政策金利の変化は期待していないが、QEで4月から月額800→600億ユーロに減額が始まる。影響はEUR買いなのだが、そこまで短絡的に取引をする人もいないだろう?

 

週末には、カナダと米国のGDPが発表され、第1四半期のGDPだけに市場参加者の注目度は高い。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 続落←108.20~109.50→110.00】

 

市場参加者な円相場の何に注目しているのだろうか? 過去の結果では、トランプ大統領のシリアへの突然の武力行使によるリスク回避の円買いや、「ドルは強すぎる」発言もあり「110~112.50円」のレンジ相場から急落。4月18日のメイ英首相の総選挙実施の発言にも、108円台半ばで下げ止まりやや反発し、引き続き118.00~119.50円のレンジを抜け出せず。

 

今週は、仏大統領選の結果によるEURJPYのクロス相場の動きと、大米税制改革案の内容、米GDPの結果で、108.50~109.50のレンジを抜け出すことを期待したい。

 

テクニカルでは、200日EMAを割り込んでから続落が始まったが、現在は=110.88円にあり上値を抑えている。逆に200日SMAの安値ベースでは108.20にあり、この水準は今回の下げで一度も割り込んではおらず、重要なポイントになっている。

 

IMM通貨先物ポジションでは。円のポジションは、3月21日から5週連続でショートが減少しネット-30,463と前週からショートが4,301減少しているが、ネットではショートを維持している。一方、オプションのUSDJPY1mリスクリバーサルは、先週の2.5%から一時3.8%と上昇、ドルプットオーバーで市場は円高を強く意識した動きになっている。

 

結果、市場の円高期待はさらに強まっているが、それに連動せず、市場の円ショートポジションをキャリーしていることが推測でき、105円の最重要なポイントを割り込むまではクローズしないとの覚悟と推測している。ポジションは相変わらず、ドルプットの買いを継続しながら、ヘッジにスポットで売り、円ベアでレンジ相場に対応。

 

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◎EURUSD【予想レンジ1.0550~1.0900→1.1000】

 

仏大統領選の結果次第。作成時ではもちろん結果を知る由もないが、マクロン氏とルペン氏の一騎打ちと断定して考えてみたい。仮に、この両名で決選投票をすれば高い確率でマクロン氏が次期仏大統領になると思われる。

 

そうなれば、事前のリスク回避のユーロ売りは買いへと変化することになり、ドイツの選挙にも好影響を与えることになり、先の高値1.09を試す動きが期待でき、さらなる上昇も。

 

逆に、想定外のルペン氏とメランション氏が決戦投票に行くことにでもなれば、きわめて単純でユーロ売り!

 

テクニカルでは、200日EMA+SMAともにダウントレンドを継続し1.0850近辺に位置しているが、逆に直近では下限が切り上がり緩やかな上昇トレンドに入り、1.0800近辺で修練してから変動幅が拡大する可能性が高い。

 

IMM通貨先物ポジションでは、ユーロのポジションはネットでショート21,649コントラクトと先週より若干低下しているが、ポジションの水準的には昨年5月の水準に近く軽い。

 

オプションのEURUSD1mリスクリバーサルは、仏大統領選のリスクに4%近くとユーロプットオーバーで市場はユーロ下落を強く意識した動きになっている。

 

結果、結果待ちながら、週明け月曜日のオセアニア市場で急変動している可能性が高く、水準次第では飛び乗っていいのか、判断できず。

 

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今週の主な材料(4月24日~28日)

 

今週は先週と様変わりで重要はイベントが多数。

 

週明け早々の24日(月)、オセアニア市場はフランス大統領選の結果を受け相場が急変することは避けられず。予想通り過半数を維持することはできず、マクロン氏とルペン氏が5月の決戦投票となるのか? フランス大統領選第一回投票は日本時間23日(日)16:00時~翌24日02:00時(大都市では04:00時)

 

26日(水)はトランプ大統領の税制改革案を受け変動することは避けられず。個人および法人向けの「大規模な減税」を盛り込んだ税制改革案となる。1月20日に就任したトランプ米大統領、成果を問われる100日目となる記念日を5月1日に迎えた来週は、重要な発言が多く聞かれることになりそうである。

 

一方、経済指標を見ても重要な指標は多い。米GDPを筆頭に、カナダGDP、英GDP、仏GDP、日本CPI、豪CPI、NZ貿易収支、米耐久財受注、など多数控えている。各国GDPは共に第1四半期の速報値だけに市場に与えるインパクトは大きいと考えたい。

 

また、金融政策の発表もある。4/27(木)日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁の記者会見、ECB理事会とドラギECB総裁の記者会見が予定されている。共に金融政策の据え置きが予想されているが、日銀はインフレターゲットに変更はないのか? ECBは4月から債券買い入れを2017年12月まで延長し、4月から月額800→600億ユーロに減額することになっているが? この辺を注目したい。

 

特に注目している経済指標を挙げてみたい。
4/28(金)米第1四半期GDPの速報値が発表。前期比年率予想は前期比年率予想1.1% 前回2.1%と大幅鈍化が予想されている。ちなみに直近の予想値を見ると、アトランタ連銀の第1四半期のGDP予想値(GDPNow)では0.5%と予想。NY連銀のNowCastでは前期比年率を2.65%と予想している。いずれにしても動きには注意。(※アトランタ連銀のGDPNowとNY連銀のNowCastを添付します)

 

詳しくは、今週の予定表をご覧ください。

 

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20170423_schedule2

 

20170423_schedule3

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太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」