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7/3
2017

今週の為替相場を考える(7月3日~7日)

今週の主な材料でも記載していますが、米国は別格として、英国、ユーロ圏、カナダと緩和的な金融政策を変更する可能性があり、金融緩和を解除が可能な通貨をロングにし、不可能な通貨をショートにする動きが続きやすくなっています。そのため、今週に限らず中銀関係者の発言や、雇用、インフレに関する経済指標に市場は過敏に反応することは避けられそうにありません。

 

前週比ベースでみるとUSDJPY+0.98%とドル買いへ反応するも、GBPUSD+2.01%、GBPUSD+2.42%、AUDUSD+1.51%、NZDUSD+0.71%、そして、USDCAD-2.31%とドル売り傾向は変わらず。円クロスでは、GBPJPY+3.42%、CADJPY+3.36%、EURJPY+3.05%と上昇幅は大きく、結果的にUSDJPY相場よりもクロス円のロングが最も有効的ンであったことがわかります。

 

4日(火)に米国市場は独立記念日で米国市場は休場となり、本来ならポジションの調整に伴う変動が高くなる可能性がありますが、先週金曜日(30日)は月末、期末、週末に重なりすでに十分調整が終了した結果、現在の水準にとどまって可能性に、現在の流れが継続する可能性が高いと判断します。

 

ただ、現時点では杞憂ではありますが、円相場だけは緩やかな円安の継続をしながらもほぼ全通貨に対して円ショート傾向となっていることもあり、ある一点から急激な円高へと下落時のスピード違反的な変動は過去の歴史が証明していることでもあります。

 

為替相場は株価と金利との関連性が高く、米独立記念日の祭日も終わり米サマーバケーションの季節に入り、変化の有無を米金利、米株、為替相場を総合的に見ることにしましょう。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 111.00~113.00】引き続き安定相場で、円クロスでの変化に注目。

 

欧州の政治的な安定、FRBの継続的な利上げは別格として、ECB、BOE、BOCの緩和縮小の可能性と、一行に改善できない日本のCPIと日銀の緩和解除の動きの鈍さが円売りの要因となっており、日銀短観も今週の注目材料となっています。それと、今週の材料には記載しませんでしたが、安倍政権の支持率の低下は、東京都議会選の結果を受けて改善できるのでしょうか? 

 

結果を見守る必要がありますが支持さらに低下させることにでもなれば、週明け月曜日のオセアニア市場で円売りが強まる可能性が高くなり、逆の場合は円ショートの巻き戻しが強まることになりそうで、ポジション調整が終わるまでは円売りの再開はお預けになりそうです。

 

6月に入ってからの週ベースの変化を見ても、過去1~2週間の主要通貨での円売り圧力は強く、先週だけでCADJPY+3.36%、EURJPY+3.05%、GBPJPY+3.42%上昇しており、いかに円売りが集中していたかがわかると思います。

 

USDJPY StockRSIのDailyは、K=96.81、D=95.89と売りへの変化を警戒、Weeklyは、K=57.36、D=45.81と、中期的なドル買い傾向を示しながらも短期的なドルの買われ過ぎ感を警戒しています。

 

Dailyチャートでは、過去2週間で110.70~112.93のレンジに収まり、先週だけを見ると111.14~112.93のレンジで終値ベースでも先週末の112.38が最も円安水準となっています。意外というのかドル売り相場であり当然のことながら、上値も限定的となっていることがわかります。つまり、ドル円相場の主な変動要因が円クロスによる要因となっていることを考えれば、ドル円だけを議論しても意味が薄いことがわかります。

 

IMMのデータからは、円のネットポジションは-49,959→-61,350とショートが拡大しています。全体的にドルに対する信認が弱まっていますが、円だけは例外で逆にショートの拡大が目立っています。

 

オプションでは、1Month USDJPYのVOLは前週7.3%→8.27%へ拡大し相場変動のリスクが高くなっており、RRは円コールオーバーで0.9→0.85へと低下し、円先高をしめしながらも徐々に弱まってきています。

 

◎EURUSD【予想レンジ 1.1300~1.1500】

 

仏大統領にマクロン氏が選出され、議会選挙でも新党の共和国前進が安定多数を占め、その影響にイタリアやドイツでも政局の安定がみられます。緩和縮小に警戒的なドラギECB総裁が政策を微調整する可能性を示唆したことで、9月7日の理事会で緩和策の縮小観測が強まっていることで、独債券利回りは急伸し、ユーロ資産の買い戻しがユーロ買いの要因の一つとなっていますが、ECB理事会の議事録ではこの期待を裏付けすることができるのでしょうか?

 

今週も欧州主要国の株価が急変しない限りユーロ買い流れに変化があるとは考えにくいものがあり、ユーロロングの一時的な調整売りをこなしながら引き続き上昇傾向を維持すると予想しています。

 

EURUSD StockRSIのDailyは、K=97.09、D=63.27と買いへと変化してから徐々に買われすぎゾーンに入り変化を見守る水準へ近づいています。Weeklyは、K=85.84、D=89.82と一足先に売り変化をしていましたが、先週の上昇に逆に踏みあげられています。

 

200日MA=1.0832、36日=1.1202と共に大幅にかい離しており、買われすぎの警戒感は絶えず残りますが、1.1300の大台を超ええてからは上昇幅を加速し昨年5月上旬の水準にあり、5月3日の高値1.1616が大きな目標となっています。

 

IMMのデータからは、ユーロのネットポジションは44,852→58,695とロングが増加しています。前週は9週間ぶりに前週比でロングが低下しましたが、今回はドラギECB総裁の発言で早期緩和縮小の可能性が高まり再び前週比でロングが増加となりました。

 

オプションでは、1Month EURUSDのVOLは5.65%→6.75%へ急拡大、RRはユーロコールオーバーで0.05→0.35%へ拡大し、ユーロの先高期待を示しています。引き続きオプションでは、EURコールの買いから入り、1.14台半ばからはデルタヘッジをしながら急落時のリスクをある程度カバーした動きも必要となっています。

 

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今週の主な材料(7月3日~7日)

 

イベントランキング
1. 【米独立記念日(7/4)】
2.【米金融政策レポート(7/7)】
3.【FOMC議事録(7/5)】
4.【豪中銀金融政策発表(7/4)】
5.【ECB理事会議事録(7/6)】

 

米経済指標ランキング
1.【米雇用統計(7/7)】
2.【米ISM製造業景況指数(7/3)】
3.【米ISM非製造業景況指数(7/6)】
4.【米貿易収支(7/6)】
5.【米製造業受注指数(7/5)】
6.【米ADP全国雇用者数(7/6)】
7. 【米新規失業保険申請件数(7/6)】

 

発言
1. 【バイトマン独連銀総裁、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の会談(7/6)】
2. 【フィッシャーFRB副議長発言(7/7)】
3. 【パウエルFRB理事(7/6)】

 

その他
1.【カナダ雇用統計(7/7)】
2.【日銀短観(7/3)】
3. 【中国財新製造業PMI(7/5)】
4. 【ユーロ圏製造業PMI(7/3)】

 

さあ、2017年も半分が過ぎ後半戦へと突入しましたが、この休日から夏休みに突入する市場参加者が多くなりそうです。今週は4日(火曜)に米独立記念日で米国市場は休場となり通常はポジションの調整に伴う変動が高くなる可能性がありますが、先週金曜日(30日)は月末、期末、週末に重なりすでに十分調整が終了した結果、現在の水準にとどまっている可能性を意識したくなります。

 

定番ですが、今週はFOMC議事録と米雇用統計が非常に重要で、FRBの半期に一度の金融政策レポートも台風の目になる可能性があります。米経済指標では、米ISM製造豪・非製造業景況感指数、製造業受注指数、そして、米財務長官はなんというのでしょうか? 米貿易収支を注目したいと思います。

 

ユーロ圏と英国、カナダでは金融政策の変化が期待されており、米国を含め中銀関係者の発言や消費者物価指数に反応しやすくなっています。また、カナダの雇用統計などこれらの国から発せられる強い雇用やインフレ関係の経済指標に反応しやすくなっており、注意が必要です。

 

詳しくは別表をご覧ください

 

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ブロガープロフィール

太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」