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10/6
2017

「抜ける?or抜けない?」で大違い - 113円は大きな分水嶺

 米雇用統計を控え、“様子見ムード”が続いています。

 

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 昨日はこれに伴った“利益確定売り”が優勢となり、一時112.40円水準へと下押す場面も見られました(①)。しかし最終的には112円後半へ押し戻される(②)など、底堅い動きも続いています。一方で先ほどは113円台を回復する場面も見られています(③)が、「積極的に買い上げていこう」といった動きは現時点で見られておりません。このため「上値重いが、下値も堅い」を地で往く動きといえます。

 

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 先月7日(107.319円)からの上昇(戻り)は、実に“6円”に届こうかといったものです(④)。今年の変動幅が“およそ11円”であることを考えれば“半分超も戻した”格好ですので、値幅的には「明らかに買われ過ぎ」の部類に入ります。また“わずか1か月”という時間を考えれば、「スピード違反(早すぎる)」のおまけまでつく可能性もあります。さらに売り込まれた際の直接的な要因(北朝鮮に絡んだリスク回避姿勢)が“払拭されていない(一時に比べると後退はしていますが…)”ということまで考えれば、「いつ反落してもおかしくない」という見方も十分に成り立つところです。これが上値を押さえる要因として機能している感があり、現在の「上値の重さ」を演出しています。

 

 それでもマーケットテーマは、すでに“米利上げ観測”“次期FRB議長への思惑”、そして“税制改革への期待感”へ移行した印象があります。いずれも“米国(ドル)主体”のテーマであり、“地政学的リスク”は隅に追いやられてしまった印象さえあります。そして“米利上げ観測”に関しては、「今後の米経済指標次第」という面はあるものの、直近の指標は悪くありません(というよりも好内容が続出…)。

 

 こうした中、本日は米雇用統計が予定されています。事前予想は「非農業部門雇用者数:+8.0万人」「失業率:4.4%」「時間当たり平均賃金:+0.3%」となっており、まずはここからの乖離具合がポイントということになります。いつもに比べて“予想数値が低く”なっているのが印象的ですが、これは“米ハリケーン”が影響しているからです。つまり“一時的”といった要素が多く含まれている格好であり、仮に“ネガティブ”となっても「一時的かつ限定的」との思惑が期待できるところです。一方で“ポジティブ”ともなれば「過敏に反応」する展開も可能と見られるだけに、上方向を期待する向きにとっては“都合のいいマーケット環境”といえるかもしれません。

 

 さらに天災の影響は読みにくく、予想数値は相当割れています。前記非農業部門雇用者数の“+8.0万人”はあくまでも「中央値」であり、「最高(+15.3万人)/最低(△4.5万人)」とかなりの幅があります。直近の米雇用統計は“ショボイ動き”が散見されますが、今回に関しては「大きくブレる可能性有」…?そして結果次第ではありますが、「ネガティブよりも、ポジティブの影響が大きい」…?

 

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 チャートに話を戻します。現状で上値を押さえている113円水準(⑤)には、一目均衡表や移動平均線をかけても、日足・週足共に主だった抵抗ラインが見当たりません。しかし年初来高値(1/3:118.593円)を基準とした“下落レジスタンス(⑥)”は、113.00-10円を通っています。

 

 これが行く手を邪魔する要因(⑦)として機能しているわけですが、前回も記したようにテクニカルの判断の基準は“あくまで終値”…。節目の「115円」さらには「年初来高値(118円)」に向けたさらなる上昇を期待するためにも、少なくとも本日終値段階で「113円維持」を達成しておきたいところです。

 

(2017年10月6日執筆)

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ブロガープロフィール

武市 佳史

ファイナンシャル・プランナー 武市 佳史(takechi yoshifumi)

大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)、テクニカルアナリスト。
日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。数多くの一般投資家と接しながら、現在はFX大手「マネーパートナーズ」のチーフアナリストとして、為替コラム執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。「初心者には分かり易く、上級者も納得」がモットー。