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10/20
2017

取り巻く環境は一変 - トランプラリーが再燃か…?

 今週の初め(16日)まで“上値の重さ”ばかりが目立ったドル円ですが、ようやく“反転の兆し”が見えつつあります。とうとう、前回記載した年初来高値(1/3:118.593円)を基準とする“下落レジスタンス(①)”は抜けてきました(②)。キッカケは、“北朝鮮リスクの後退”です。

 

20171020take01(ドル円・週足)

 

 北朝鮮は今年、“中国のイベント”に対して、ことごとく挑発行動をぶつけてきました。「全人代(全国人民代表大会、3月)」「中国が提唱する巨大経済圏構想《一帯一路》をテーマとする国際会議(5月)」「中国南部で開催のBRICS首脳会議(9月)」…。「中国共産党大会(10月18日~)」を前に“北朝鮮リスク”が囃されたのは、“ある意味で当然”といえるかもしれません。しかし今回に関しては、「(挑発行動ではなく)祝電を送った」と報じられました。

 

もちろん“早期払拭が期待薄”といった類の後退ですので“楽観は禁物”ですが、“北朝鮮リスク”を除けば、マーケットは“世界的な株高⇒リスク選好の円売り”が囃されやすい環境であったのは事実です。“上値のつかえが取れた”という現状は、「いつリスク回避に傾斜するかわからない」を前提に構築したポジション(ドル売り/円買い)を“巻き戻す”には絶好の材料(要因)・・・。

 

こうしてマーケットテーマは、次の金利先高観」「次期FRB議長争い」、そして「トランプ減税への期待」へと移行していきました。この中でもう一つ、“反転の兆し”が窺えつつあります。「トランプ減税への期待」です。

 

20171020take02(ドル円・1時間足)

 

 「米上院は19日(日本時間20日)、2018年度の連邦予算決議案を可決」。この報道を機に、112円半ばへ押し下げられていたドル円(③)は、再び113円台へと駆け上りました(④)。野党(現在は民主党)の議事妨害回避に向けて、上院では通常「60票が必要(全100票)」とされています。しかし今回の予算決議案通過で、ハードルは「過半数(51票)」にまで下がりました。 決して“一枚岩”というわけではありませんが、現時点における与党(同共和党)の保有議席は「52議席」。「野党を巻き込むことなく、与党だけで可決が可能」というステータスへの移行は、かなりのインパクトを秘めています。

 

20171020take03(ドル円・日足)

 

20171020take04(ドル円・週足)

 

 日足を見ても、“200日移動平均線(執筆時は111.739円 ⑤)”で跳ね返された後、“20日移動平均線(同112.511円 ⑥)”を明確に超えてきた格好となっています。そして「NZ情勢(政権交代)」「カタルーニャ懸念(自治権剥奪?)」を背景に利益確定売りが先行した昨日(19日)の反落でも、“20日移動平均線”ではしっかりと支えられました(⑦)。

 

「米金利先高観」には“今後の経済指標次第”、「次期FRB議長争い」には“トランプ大統領の腹一つ”という“不透明感”が残っていますので、 “一気の上値模索”とはまだいかないかもしれません。それでも「トランプ減税への期待」は、昨年のトランプラリーと“同じシナリオ(要因)”…。

 

“113円台”で直近は上値を押さえられてきましたが(⑧)、少なくとも“5月/7月に跳ね返された114円半ば ⑨”までは意識される…?そして、さらに突破できれば“年末に向けて年初来高値(118.593円 ⑩)トライ”も期待できる…?“上値の重さ”は依然として囃され続けていますが、「取り巻く環境は一変した」と考えたいところです。

 

(2017年10月20日執筆)

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武市 佳史

ファイナンシャル・プランナー 武市 佳史(takechi yoshifumi)

大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)、テクニカルアナリスト。
日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。数多くの一般投資家と接しながら、現在はFX大手「マネーパートナーズ」のチーフアナリストとして、為替コラム執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。「初心者には分かり易く、上級者も納得」がモットー。