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2018

今週の為替相場を考える(1月8日~1月12日)

ドルの一方的な売りに警戒感も!

 

2018年も1週間が過ぎ、昨年12月から続くドル売りの流れは止まらず。特に米税制改革法案が本決まりとなってからは、クリスマスと年末・年始の時期を迎えてドル売りと円安の傾向が続く。

 

世界的に景気回復傾向が強まり、新興国株や主要国の株価は上昇、資源価格は上昇傾向を維持し中国経済もまずまず。米10年債利回りの動きは鈍い反面、米2年債は上昇を維持。

 

ドルは主要通貨や資源関連の通貨に対しても弱く、USDJPYは、5週連続で112~114円のレンジ相場を維持しているが、円クロスでは円安が加速しEURJPYは136円台と2015年10月の円高水準へ。

 

GBPJPYは終値ベースで見ると2015年、2016年の高値を更新し、昨年12月序盤の153円台が維持できれば2016年6月の英国のEU離脱を選択して急落が始まった水準が見えてくる。CADJPYは91円台と2017年9月に92円台トライが失敗した水準近くへ上昇し、92円台を達成すると2015年12月以来の水準となる。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 112.50~113.80→上昇】

 

引き続き、他国との金融政策の違いによる円安思考は変わらず。先週の後半では3連騰の円安でクロスでも円安の大相場でリスクはノンストップのクロスでの円売りの調整。USDJPYと連動性の高い米10年債利回りは、2.3~2.5%で変わらずだが米2年債は上昇し、短期の日米金利差は拡大中。

 

今後も中期大枠で111~115のレンジ相場の継続が考えやすいが、抜け出す要因としては円クロスの動向次第。また、トランプ減税によるリパトリのドル買いが今後相場に影響する可能性もあり、将来の日銀の緩和解除の期待による円高リスクは残るも現状は円売が勝っている。

 

DailyチャートのBBは、Basis=112.93、Upper=113.75、Lower=112.11で、先週はBasisを割り込み、lowerをボトムに下げ止まり結局はbasisの112.93近辺で推移。

 

WeeklyチャートのBBも、Basis=112.12、Upper=115.17、Lower=109.08と、4月17日からLower~Upperのレンジで、9月18日の週から継続中でBasis~Upper のレンジを継続中。今週も大枠は112.12~115.17のレンジで推移する可能性が高い。

 

DailyチャートのStoch RSIは、K=36.05 D=17.99と、売りから買いへと変化し、売られすぎゾーンで推移。

 

DailyチャートのMAは、36日線が200日線を上抜けし買い継続中ながら徐々に36日線が切り下がっており上値の重い流れから先週は3連騰で終了。200日MA close=111.67、high=112.07、Lower=111.26で、highをボトムとした流れが続いている。36日MA close=112.56、high=112.89、Lower=112,25で、highを上回り、112.25~50をボトムに押し目買いの動きと、113円台の売り圧力を試す動きへ。

 

IMM通貨先物は、【円】-116,086→-121,766(-5,680)と、円は、ネット・ショートNO.1の座は変わらず。2016年11月29日から58週連続でショートを維持し、昨年10月10日から13週連続で10万コントラクトの大台を維持しており、円安を狙った動きは変わらず。

 

USDJPYオプションのリスクリバーサルではロンドンベースで、1週間が前週-0.3→-0.2%と低下(円安リスクへ)し、12か月までの長いところも低下傾向がみられる。ボラティリティは先週やや上昇するも、1か月6.4%台と12月12日以降は6%台の歴史的に見ても低水準が続き、USDJPY相場が動かないことを反映するも、いざ動き出すとその流れが続く可能性も気になる。

 

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◎EURUSD【予想レンジ 1.1885~1.2090→上昇】

 

1.20の大台を達成したことでテクニカルでも上昇傾向を意識せざるを得ない状況となっている。しかし、先週は1.20~1.21のレンジで推移し上昇力は乏しく、ポジション調整の売りが続く可能性も否定できず。

 

通貨当局による急激なブレグジット交渉の第一段階はパスし最近の好調な経済指標もあり、ECBのQEの縮小に続き早期の緩和縮の小期待と、リスクはEURロングの巻き戻し。

 

DailyチャートのBBは、Basis=1.1900、Upper=1.2101、Lower=1.1672で、先週はUpperを一時上回りEUR高傾向を維持。

 

WeeklyチャートのBBは、Basis=1.1837、Upper=1.2087、Lower=1.1587と、Basisを中心とした動きからUpperを試す動きとなっている。また、1.2092は9月4日の高値となっており、1.2060~90は重要なポイント。

 

DailyチャートのStoch RSIは、K=80.93、D=93.04と、売りから買いへと変化し買われすぎゾーンにある。

 

DailyチャートのMAは、200日線のclose=1.1521にあり相変わらず現在値と大幅に乖離している。36日線はclose=1.1861、high=1.1895、low=1.1826で、先週はhighを大幅に上回り乖離幅が拡大。

 

WeeklyチャートのMAは、36日線Close=1.1638が200日線Close=1.1587を上回り、さらなるEUR高を期待し高くなる動きとなっている。

 

IMM通貨先物は、【ユーロ】92,148→127,868(35,720)、ユーロは、ネット・ロングNO.1の座は変わらず。2017年5月9日から35種連続でロングを維持し、127,868はロングに転換してからのレコードで、ユーロ高を狙った動きは変わらず。

 

EURUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週0.30%と変わらず。1か月は0.45→0.35%へ低下し年越えでリスク回避の巻き戻しが強いが、6か月から先は上昇し、EUR高リスクを意識した動きへ。

 

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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7710~0.7920】

 

資源価格・原油価格の上昇が続き、新興国株の上昇は止まらずリスク選好の動きが続き、予想外に強い中国発の経済指標も後押しし、AUDUSDの上昇は止まらず。ただ、昨年12月に入ってから続くAUDロングの反動がリスク要因で、押し目の買いを期待。

 

DailyチャートのBBは、Basis=0.7710、Upper=0.7920、Lower=0.7501で、12月13日にBasisを上抜けしてからUpperを高値に上昇傾向が続いている。

 

WeeklyチャートのBBは、Basis=0.7774、Upper=0.8083、Lower=0.7465と、Lowerを下限にBasisを上回り4週続伸中。
DailyチャートのStoch RSIは、K=99.21、D=99.84とトレンドのある上昇の流れに買われすぎゾーンでの推移が続く。

 

DailyチャートのMAは、200日線のclose=0.7699にあり現在値と乖離している。36日線はclose=0.7654、high=0.7677、low=0.7630で、12月27日にhighを上抜けしてから7日続伸するも前週はオープンとクローズがほぼ同じ値で、ローソク足では転換を示しているのが気になる。

 

WeeklyチャートのMAは、36日線Close=0.7725で上昇傾向を維持し、4週連続で上昇し200日線Close=0.7856近辺で先週は終了している。

 

IMM通貨先物は、【豪ドル】-13,639→-20,026(-6,387)、豪ドルは、6月20日~12月12日まで26週間続いたネット・ロングポジションは、12月19日にショートへと変化し3週連続で継続。12月上旬から続く為替市場のAUDUSD買いの流れに連動せず。

 

AUDUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週-0.20→-0.10%と低下、12か月まで低下傾向が続き、AUD先高リスクを意識した動きへ。

 

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今週の主な材料(1月8日~1月12日)

 

暴露本「炎と激怒-トランプ政権の内側」の影響の有無は? 米消費者物価指数は?

 

米税制改革法案も本決まりとなった昨年のクリスマス前から続くドル売りの流れは止まず、「かつて影の大統領バノン氏」対「トランプ大統領」の個人的な醜い戦いが今週の為替相場に与える影響の有無もちょっとは気になります。

 

いずれにしても米議会も今週から本格的に稼働し、次は1月30日の一般教書演説の前にインフラ投資計画を発表すると思われており、福祉制度改革を含めてこれを材料とした投機的な動きが考えられます。

 

今週も市場参加者の関心は米債利回りと米株の動向であることは間違いありませんが、昨年末に米税制改革法案が本決まりとなったことで、今年の米利上げ予測値が3回~4回程度と拡大し、米国のインフレ関連指標はより注目度が高くなっています。

 

今週は金融政策の発表はなく、米国以外ではインパクトの強い発表も少なく、米国のインフレ関連の経済指標に焦点が当てられています。1/10(水)米輸入物価指数、1/11(木)米生産者物価指数、1/12(金)米消費者物価指数と小売売上高が控えており、いつもながら米金利見通しの変化で相場が強く動くことが予想されます。

 

「主要な経済指標・イベント」
1/10(水)中国CPI、米輸入物価指数
1/11(木)米PPI
1/12(金)米CPI、米小売売上高、中国貿易収支

 

「今後の主要材料(一部重複)」
1/19 (金)米暫定予算の期日
1/25 (木)ECB理事会
1/30 (火)米一般教書演説(政権の施政方針を米議会の上下両院合同会議で表明)
1/31 (水)FOMC
2/8 (木)BOE金融政策委員会
2/8 (木)カタルーニャ州新政権の承認投票を実施期限、場合によっては再選挙の可能性も。
3月以降、EU首脳は英国とEU離脱の第2段階を協議予定
3/4 (日)イタリア総選挙

 

今週の予定の詳細は別表をご覧ください。

 

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太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」