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2018

今週の為替相場を考える(2月5日~2月9日)

先週は、株価の下落と長期金利の上昇、そしてドル高傾向でで終わりましたが、その中で特異なのはオーストラリアではないでしょうか。

 

世界的に10年債利回りが上昇する中で、豪州債は逆に低下。世界的なドル高傾向の中で、主要通貨の中ではAUDUSDの下げが最も大きくなっています。そして、米10年債と豪10年債利回りが逆転していることは驚きで、このような現象は記憶になく私の持っている10年前からのデータでも見つけることはできません。

 

先週一週間を比較してみると、日経平均株価-1.51%、ダウ-4.12%、独DAX-4.16%、英FTSE100 -2.9%、「豪S&P/ASX200+1.18%」、10年債利回りは、米2.66→2.84%、独0.63→0.77%、英1.44→1.58、「豪2.84→2.83%」、VIXは11.08→17.31へ上昇し、BTCは下落へ。

 

為替相場はドル高傾向を強めていますが、EURUSDは上昇しユーロの底堅さを感じます。AUDUSDの下げ幅が最も大きく、結果的にEURAUDは前週1.5319→1.5717まで約2.6%近く上昇しています。USDJPY108.598→110.152(+1.44%)、EURUSD1.2429→1.2455(+0.21%)、GBPUSD1.4163→1.4120(-0.31%)、「AUDUSD0.8109→0.7920(-2.32%)」、USDCAD1.2314→1.2421(+0.87%)。

 

さて、今週の為替相場は、8日に1月22日に可決された米暫定予算の期限が到来し再び与野党でもめ失効リスクはないのでしょうか? その流れも注意が必要です。それと、今週の主な材料でも取り上げていますが、豪中銀(RBA)、NZ中銀(RBNZ)、英中銀(BOE)と金融政策の発表があり、主要中銀の関係者から多くの発言が予定されています。最近の金利の上昇と株安に関してのコメントが出ることは当然ながら予想され、その発言内容で相場が動くことが多くなりそうです。

 

先週の強い米雇用統計を受け、FOMCの利上げ期待が年内3回から4回へと上方修正する動きも一部でありますが、株価の下落がさらに続くようでしたらその可能性が弱まることになりそうです。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ108.50~110.50、109.80~111.50 いずれか決めきれず】

 

USDJPYは、ムニューシン米財務長官のドル安擁護発言で110円台を割り込み、黒田日銀相場の円高抑制発言にも関わらず、日銀の政策転換期待や円ショートの切りも入り、テクニカル主導で一時108.30円まで下落しましたが、FOMCと米雇用統計と9日間経て110円台を回復し元の水準へと逆戻りしています。USDJPYはここからが正念場で、ダブルトップで108~110.50円の水準となるのか、110~111.50円の水準へと上昇するのか両方向の可能性があり見極めが必要です。

 

DailyチャートのBBは、Basis=110.42、Upper=112.83、Lower=108.01で、Basisの110.42近辺を先週は高値に上げ止まっており、今週もこの水準近くとなる110.40~50が抜けられるかを意識したくなります。

 

DailyチャートのStoch RSIは、K=66.54 D=34.67と買い変化し、ニュートラルゾーン近くにあります。

 

DailyチャートのMAは、200日MA close=111.71、high=112.11、Lower=111.30、36日MAは close=111.50、high=111.91、Lower=111.18に位置し、売り傾向の中で、乖離幅が大きい状態となっています。、

 

IMM通貨先物は、【円】前週-122,870→-114,696(8,174)、円は、2016年11月29日か62週間連続してショートで、NO.1の地位を維持しています。集計日の終値は108.77円で高傾向が強くデータでは円のショートが8,174コントラクト減少していますが、先週末は110.15の円安で終了し円のショートが逆に拡大している可能性があります。

 

USDJPYオプションのリスクリバーサルではロンドンベースで、1週間が前週-1.0%と円コールオーバーで前週と変わらず、6か月超えはややマイナス幅が拡大し円高を意識した動きとなっています。

 

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◎EURUSD【予想レンジ 1.2300~1.2550】

 

EURUSDは米国を含め他国から資金流入が続き、週ベースでは7週連続で上昇を続けています。過去の水準と比較すると2014年12月に1.25を割り込み下げ幅を加速した水準まで値を戻し達成したことになります。GBPUSDも1.4300台とブレグジット前後の水準近くへを達成しています。これでダブルトップを達成し下落へと変化するのか、それとも新たな上昇局面にはいるのかを決める重要な週になりそうです。 BOEの金融政策委員会の決定と政策委員の発言、ECB理事らの通貨高けん制の有無を含めた金融政策に関する発言を注目しながら、それを判断したいと思います。。

 

DailyチャートのBBは、Basis=1.2260、Upper=1.2600、Lower=1.1919で、上昇傾向が続き、週ベースでは7週連続で上昇を続けています。

 

DailyチャートのStoch RSIは、K=64.41、D=76.87と売りへと変化し、買われすぎゾーン近くにあります。

 

DailyチャートのMAは、200日線のclose=1.1677、36日線はclose=1.2106と共に乖離幅は縮小せず上昇傾向を維持しています。

 

IMM通貨先物は、【ユーロ】前週144,717→148,742(4,025)、ユーロは、2017年5月9日から39週間連続してロングロングで、NO.1の地位を維持し前週よりロングを拡大させ、データを取り出した2009年1月以来で最大を継続しています。EURUSDは集計日の終値1.2402から先週末も1.2455と小幅ですが上昇しています。

 

EURUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週0.70と変わらず。1か月は0.25→0.20%へと小幅低下、6か月超は逆にEURコールが上昇しユーロ先高リスクを意識しています。

 

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◎AUDUSD【予想レンジ0.7750~0.8050】

 

AUDUSDは、原油や資源価格の上昇や中国経済の持ち直し期待が強い反面、他の主要国通貨と比較して弱さが目立ちます。10年債利回りが米国と逆転していることも通貨安の要因になっているのではと勘繰りたくもなりますが、この傾向が一時的なのか、それとも今週も継続するのか注目しています。また、0.8100台は昨年9月の高値水準と同じでこの水準を回復できない限り売り圧力が続く可能性もあります。

 

DailyチャートのBBは、Basis=0.7979、Upper=0.8145、Lower=0.7812で、Basisを割り込み売り圧力が続いています。

 

DailyチャートのStoch RSIは、K=0.96、D=24.43と売りを継続中ですが、売られ過ぎの水準で強い下落基調以外では反転する可能性もありあす。WeeklyチャートのStochでは、K=90.42、D=89.68と、買われすぎゾーンで売り変化の可能性が高く、長期的な下落基調につながるリスクもあります。

 

DailyチャートのMAは、200日線のclose=0.7743、36日線はclose=0.7876にあり、これらの水準が重要になってきます。

 

IMM通貨先物は、【豪ドル】前週16,679→13,151(-3,528)、豪ドルは、小幅ながら1月9日からは4週連続でロングを続けていますが、先週は前週比で低下し弱さが目立っています。集計日のAUDUSDの終値0.8080から、先週末の終値は0.7920と豪ドル安へと動いています。

 

AUDUSDのオプションのリスクリバーサルは、ロンドンベースで1週間が前週0.05→-0.35とAUDコールからプットへと変化、1か月-0.25→-0.35、6か月-0.50→-0.60、12か月-0.75→-0.85とAUDプットが拡大し先安リスクを意識しています。

 

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今週の主な材料(2月5日~2月9日)

 

今週8日には1月22日に可決された米暫定予算の期限が到来します。予算案をすんなり成立させることができるのでしょうか? 影響度合いは弱くなってはいますが失効リスクは消えずドル相場の変動要因として残っています。

 

さて、今週は豪中銀(RBA)、NZ中銀(RBNZ)、英中銀(BOE)と金融政策の発表が多く、かつ、通貨当局者の発言が非常に多く週となっています。先週は米10年債利回りを含めて世界的に長期金利は大幅に上昇し、その影響なのか世界的に株価は下落しましたが、当局者はこれに関してどのようなコメントを発するのでしょうか? 市場の動揺を抑える発言も予想されますが、発言には十分注意してください。

 

豪中銀は1.5%、NZ中銀1.75%、英中銀0.5%とのそれぞれ政策金利の据え置きが予想されています。金融市場が乱れ気味の中でどのような声明や今後の見通しを発表するのか、非常に気になります。特にカーニーBOE総裁は1月30日に上院議員に対して「賃金の伸びが間もなくインフレを上回り始めると予想」、「インフレに焦点を置くより従来型の金融政策に移行することが重要」と発言しておりBOEの金融政策委員会の発表を注目しています。

 

米国では3月の追加利上げがほぼ確実となっていますが、パウエルFRB新議長の登場で何らかの変化が生じるのでしょうか? 今週は残念ながら新議長の発言予定を確認できませんが、多数のFRB理事や連銀総裁発言が予定されており、特に7日のダドリーNY連銀総裁を注目しています。

 

「主要な経済指標(除く米国)」
2/5 (月)ユーロ圏各国PMI、ユーロ圏小売売上高、
2/6 (火)豪貿易収支、豪小売売上高、
2/7 (水)NZ雇用統計、
2/8 (木)中国貿易収支、
2/9 (金)中国CPI、カナダ雇用統計、

 

「米国発の経済指標」
2/5 (月)米ISM非製造業景況指数、米PMI
2/6 (火)米貿易収支、
2/7 (水)—–
2/8 (木)新規失業保険申請件数
2/9 (金)卸売売上高・卸売在庫

 

「金融政策・経済予測関連」
2/5 (月)—–
2/6 (火)豪中銀金融政策
2/7 (水)欧州委員会経済予測
2/8 (木)NZ中銀金融政策、ECB経済報告公表、英中銀(BOE)金融政策
2/9 (金)豪中銀四半期報告

 

「要人発言」
2/5 (月)—–
2/6 (火)バイトマンド連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁
2/7 (水)ノワイエ仏中銀総裁、ラウテンシュレーバーECB理事講、カプラン・ダラス連銀総裁、ダドリーNY連銀総裁、エバンズ・シカゴ連銀総裁
2/8 (木)ウィリアムズSF連銀総裁、バイトマン独連銀総裁、ロウ豪中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、メルシュECB理事、プラートECB理事、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ウィルキンス・カナダ中銀副総裁
2/9 (金)ジョウージ・カンザスシティ連銀総裁、カンリフBOE副総裁

 

「今後の主要材料(一部重複)」
2/3 イエレンFRB議長任期満了 パウエルFRB新議長就任
2/6~8 ペンス米副大統領来日
2/8 米暫定予算期限
2/8 カタルーニャ州新政権の承認投票を実施期限
2/9~25 平昌冬季オリンピック
2/12 トランプ政権、2019年度予算教書を発表
3月以降、EU首脳は英国とEU離脱の第2段階を協議予定
3/4 (日)イタリア総選挙
3/13 (火)ペンシルベニア連邦下院補欠選挙

 

今週の予定の詳細は別表をご覧ください。

 

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太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」