ホーム > コラムの泉 > FXストラテジスト 太田二郎の今週の為替相場 展望と注目材料

迷ったらココ!期間限定

4/17
2017

今週の為替相場を考える(4月17日~21日)

週明け月曜日はイースターマンデー(17日)で欧州市場は休場が多いが、米国市場はフル稼働へ。市場のテーマは複雑で、トランプ政権の方向転換? 軍事的、経済的、政治的な問題が為替相場の変動要因となっている。

 

トランプ大統領の「ドル安+緩和策支持」の豹変から続く、米金利の低下とドル安がどこまで続くのかを確認す週で、6月の米利上げ観測は変わらずだが、先週末の弱い米小売売上高と消費者物価指数を受け、アトランタ連銀のGDPNowはGDP予測値を下方修正し、NY連銀のNowcastも第1四半期GDP予測値を2.82→2.64%へ下方修正しているのが、若干気がかり。

 

軍事面では、北朝鮮問題をめぐる日米中の対応の問題、シリア・ISをめぐる米ロの問題。市場のセンチメントはリスク回避通貨としての円買い、「株安=円高」の流れも有効で、北朝鮮問題では当事国として日本へのリスクを気にする動きも見られず。

 

経済面では、日米経済対話で円相場の水準をめぐる動き。米財務省の為替操作国の監視対象国、日本への課題が重要。18日~19日予定の日米経済対話(麻生財務相、ペンス米副大統領・ロス商務長官)は、2月の日米首脳会談でセットアップされた貿易に関し具話し合いをする場で、具体的な成果や対応が求められそうである。円相場の変動要因で、市場は円ショートに傾きやすい状況ともいえる。また、米財務省の半期に一度の為替報告書では、日本は為替操縦国の監視対象で変わらず、貿易不均衡の是正を求められている。

 

政治的には、フランス大統領選の反ユーロ支持候補の台頭。トルコ憲法改正案の是非を問う国民投票(16日)の行方と、ビザ免除問題でEUに協力する移民政策の見直しの可能性。
23日(日)の仏大統領選、第1回選挙の世論調査では急進左派ルペン氏23.5%、マクロン氏22.5%、フィヨン氏19%、極右メランション氏19%と、急進左派と極右の支持率が上昇、トルコ政府の移民政策の見直しもあり、世論調査の劇的な変化がなければ、リスク回避のユーロ売りの流れが続く可能性も。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 107.50~110.00】

 

先週は、シリアへの米軍事行動によるリスク回避の動きの余波が続き、111円台半ばを高値に、米金利と米株安の流れに円全面高で、USDJPYは下限110.00を割り込み、そして、トランプ大統領の「ドル安+緩和策支持」発言もあり続落。 イースター休暇直前の薄商いのかなで、弱い米経済指標もあり108円台半ばまで続落。先週の予想レンジ「110.00~111.50→112.50」の下限を割り込む結果となった。

 

今週は、15日のXデーで心配された北朝鮮の核実験や弾道ミサイルの発射もなく(16日の朝に失敗したミサイル発射はあったが)週末リスクの巻き戻しが入りやすい状況ながら、今週は日米経済対話(18日~19日)と言う、政治的リスクが待ち構えており、結果を見るまでは円売りが加速することも期待できにくい。したがって日米経済対話の結果で相場が動くことは避けられず。

 

テクニカルではRSIDailyでは売られすぎ感は強くあるも、200日EMA=111.06円を割り込み、200週MA=110.26円をも割り込み下落している。週末に一時割り込んではいるが、200日SMA=108.60円を注目している市場参加者は多い。まずはこの水準を注視。

 

IMM通貨先物ポジションでは、円ショート・ポジションが減少し-45,800→-34,764と、円ショートは4週連続で減少している。オプションのUSDJPY1mリスクリバーサルは、2.5%とドルプットオーバーで市場は円高を強く意識したポジションをとっている。

 

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◎EURUSD【予想レンジ1.0500~1.0650】

 

仏大統領選が気がかりで、EURGBPの売りやEURJPYの売りヘッジにEURUSDは続落傾向が続き、先週は1.0570~1.0678のレンジと、先週の予想レンジ「1.0500~1.0660」近くで推移となった。

 

23日(日)の仏大統領選、第1回選挙では、4氏の支持率が急接近する中でユーロ売りの流れの変化も期待できにくい。急進左派ルペン氏と、極右メランション氏の結果が注目され、世論調査の数字の変化で、EURUSDの相場が変動することは避けられそうにないが結果は日曜日に判明するため、どこまで突っ込んでEURのショートを維持できるかは疑問。

 

テクニカルでは、200週MA=1.0850近辺を高値に週終値で超えられない状況が長く続き、先週は36日MA=1.0690を高値に超えられず、EURGBPが0.85を割り込み続落、EURJPYが115円を目指して続落し弱さが目立つ。

 

IMM通貨先物ポジションでは、ユーロショートが-11,405→-18,956と拡大し、仏大統領選を意識したショートの積み増したと思われる。オプションのEURUSD1mリスクリバーサルは、4%を超えるユーロプットオーバーで、こちらも激しいユーロ先安を織り込んでいる。

 

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今週の主な材料(4月17日~21日)

 

イースター休暇明けで投機的の動きを注目。重要な経済指標や金融政策の発表も少なく、日米経済対話とフランス大統領選第1回投票が焦点。

 

【日米経済対話(投機筋の円高思考変わらず)】
2月の日米首脳会談は予想外の友好的なムードの中、為替については「麻生財務相とペンス副大統領」で議論することで合意していた。その、日米経済対話(麻生財務相、ペンス米副大統領・ロス商務長官)が日本で4月18日~19日に予定されており、貿易不均衡是正にむけ具体的な成果を求める米国に、日本はどのような回答を示すことができるのであろうか? 

 

4月12日にトランプ大統領は貿易問題を意識してなのか、ドル安誘導とも思われるような「ドルは強過ぎる」と言い、「低金利政策が望まし」と発言。バノン主席戦略間を国家安全保障会議のメンバーから外し、イバンカ・トランプ氏と夫のクシュナー上級顧問や、企業のCEOからの助言が増えていると言われている。今までの政策スタンスに変化が目立っているように思えてならない。

 

現状は、米財務省の半期に一度の為替報告書では、日本は監視対象国で変わらず円安誘導とみなさない立場を示すも、内需を拡大し貿易不均衡の是正につなげるよう求めており、何等かの動きを期待したい。

 

【フランス大統領選第一回投】(事前の世論調査では極右・急進左派の支持が拡大し混戦。ユーロに対しては売りプレッシャーが続く)
13日現在の調査会社Ifopのフランス大統領選の第一回選挙の世論調査ではルペン氏23.5%、マクロン氏22.5%、フィヨン氏19%、メランション氏19%と、4候補の支持率が拮抗していた。いずれが一位となっても過半数を支持することは難しそうで、上位2名からなる5月7日の決選投票へと持ち込まれる。

 

極右国民戦線のルペン氏と急進左派のメランション氏。この2名の事前の支持率の変動で今週のユーロ相場が変動することになり、EURUSDはもちろん、EURGBP、EURJPYの動きにより、EURUSDとUSDJPYも影響を受けることになることは避けられず。

 

【その他】
20日~21日にワシントンでG20が開催され、合わせて21日にはIMFと世銀の総会が開催される。

 

4/18(火) 豪中銀議事録は、4日開催分で、豪ドル高をけん制する発言や、将来の利上げを期待させる発言もなく、豪ドル売りが強まっていた経緯があるが、13日の強い中国貿易収支と、好調な豪雇用者数の増加もあり、やや重要度は落ちている。

 

【経済指標】
4/20(木) NZ 第1四半期の消費者物価指数は、いつもながら発表は早朝午前7時45分で、直後の相場変動は高く、NZDのポジションがあれば注意が必要。前期比予想0.8% 前回0.4%、前年比予想2.0% 前回1.3%

 

4/21(金) カナダ 消費者物価指数は他に重要な発表もなく、直後の影響は大きいと思われ、前月比予想0.4% 前回0.2%、前年比予想1.8% 前回2.0%、コア前月比予想 前回0.4%、コア前年比=予想 前回1.6%

 

詳しくは別表をご覧ください。

 

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4/10
2017

今週の為替相場を考える(4月10日~17日)

今週は、グッドフライデー(15日)、イースターマンデー(17日)でポジション調整の動きが早まる可能性が高い。また、突然の米国のシリア軍事攻撃や各国で勃発しているテロ攻撃もあり、今週はより地政学的リスクが高まる可能性も意識せざるを得ない。米中首脳会談では貿易問題で「100日計画」の課題が言い渡され今後の結果待ちへ。15日期限の財務省の半年次為替報告書は何が書かれているのであろうか? 18日からの日米経済対話では日本への通商問題へのプレッシャーが強まる可能性が高く、為替相場への影響も。

 

突然の米国によるシリア軍事施設への攻撃。シリアが化学兵器を使用したことへの報復だが、トランプ大統領の支持率が低下している国内政策への不満のはけ口ではとの報道もある。米中首脳会談は米国が北朝鮮への軍事的攻撃の可能性をちらつかせるなか、可能性は極めて低いと思われるが、北朝鮮問題が相場変動の一因になることも忘れることはできない。

 

トランプ米大統領と習近平・中国国家主席の初の首脳会では約21時間に及んだ。夕食会の最中に米国のシリアへの軍事行動を命じたトランプ大統領の思惑は? 両国関係は前進するも、貿易や北朝鮮問題で具体的な一致は見られず。貿易不均衡の是正に向けた「100日計画」を策定することで合意。

 

共同声明を出さず、米国→貿易赤字削減策だけを公表し、中国→主導する独自経済圏に米国を招き入れたと主張。米中双方の発言もやや異なり表面的な合意にとどまる。

 

→ 米国のモノの貿易赤字は2016年に7343億ドル(約80兆円)で、対中赤字の47%を占める。2001年WTOに加盟後の対中貿易赤字は4倍強に拡大し米国は7万カ所もの工場閉鎖に追い込まれたと、トランプ大統領は主張していた。

 

18日からの日米経済対話で、日本に具体的な行動計画を求める可能性がより強まり、その思惑で円相場が動く可能性は高く、つまり、円相場では予断は禁物。

 

ムニューシン米財務長官は「中国政府による為替操作に関しても合意が得られなかった」とあるが、4月15日(土)は、米財務省が半年次為替報告の議会提出期限となっており、どのような報告を議会に提出するのか? その内容次第では、特に円相場の変動が高まる可能性がある。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

先週は、ドル全面高で終了したと言っても過言ではない(USDJPYだけは111.363→111.054と小幅円高)。米株は弱さが目立つが、ダウは前週比?0.03%と小幅な低下にとどまり、10年債利回りでは、米債は2.387→2.382(?0.005%)、低下傾向が続くも先週は小幅下げにとどまり、日本0.070→0.061(-0.009%)、独0.328→0.228(?0.1%)、英国1.139→1.075(-0.064%)、豪州2.701→2.551(-0.15%)に低下し、金利差の拡大もドルをサポートしている。

 

◎USDJPY【予想レンジ 110.00~111.50→112.50】

 

USDJPYは、110円の大台割れを試せず、111.50円超の上値の売りは消えず。ドル全面高の流れの中で、クロスでは円高傾向を維持している。18日からの日米経済対はでは米国の貿易不均衡の是正策を求められることは必至。15日までに米財務省が議会に提出する半年次為替報告書も、日本が為替操作国の対象にノミネートされているとは考えにくいが、その可能性を織り込む可能性の文言が入ることは考えやすい。結果として投機筋の円高思考のよりどころとなっている。

 

Weeklyチャートでは、過去3週の終値は112.26、111.04、109.98と、各週で110円割れを試す動きを経て結局は111円へと値を戻しながらも、高値は113.31、112.44、111.40と、おおよそ1円ごとに上値が切り下がってきている。200週MA=110.19、36週MA=109.25で、まずは110.19円をWeeklyベースで割り込むと大きな変化へ。逆に111.40、112.44を上回ってくるとショートカバーが入りやすくなっている。

 

今週はグッドフライデー(15日)、イースターマンデー(17日)で、どこまで積極的に投機筋が動くかは不明ながら、円クロスでどこまで円だけが独歩高で突き進むことができるのか気になっている。つまり、最近の円高はクロスでの円買いが大きな要因となっていることで、逆にその調整が入ると、一機に円安へ動くことになるリスクがあることを示している。今週は円クロスの動きを注視したい。

 

IMM通貨先物の円ショートポジションは、引き続きショートポジションながら減少傾向が続いている。USDJPYのオプションではドルプット・円コールオーバーが続き、1か月は-1.9と3月末の水準よりさらに拡大し、市場の円高期待感がより強まっている。

 

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◎EURUSD【予想レンジ1.0500~1.0660】

 

ECB議事録、ドラギECB総裁、コンスタンシオECB副総裁など、緩和姿勢の解除期待をけん制するハト派発言に、バイトマン独連銀総裁などタカ派発言はすっかり影が薄くなり、やや軟化したユーロ圏景況感指数にユーロは軟調に推移。米軍のシリア攻撃もあり地政学的リスクも気になる。また、フランス大統領選の世論調査ではマクロン氏とルペン氏の支持率が拮抗から、ルペン氏がリードする局面もあり今後の政局不安が広まる。

 

EURUSDは1.0650以下で買い支えられた動きも消え、2週連続の下げで1.0900→1.0600の大台を割り込む弱さ。暫くユーロブル派は立ち直れず。4時間チャートでは中期と長期がデットクロスしてから下落が加速、1.0660を超えまでは大きな変化は見込み薄。

 

IMM通貨先物のユーロ・ショートポジションは-11,405と小幅増加するも大きな変化は見られず。EURUSDのオプションでは、プット・オーバーで1か月が-3.5%超と大幅に拡大し、市場のユーロ先安期待はさらに拡大へ。ちなみに、EURJPYもプット・オーバーで、1か月は-4.8%とユーロ円の先安期待が強い。

 

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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2300~1.2500】

 

カーニーBOE総裁もブレグジットでどのような影響が英経済に及ぶのかを見極める動きで非常に慎重。景況感指数は強弱が混在するも、直近では弱い英住宅価格、弱い鉱工業生産・製造業生産、弱い貿易収支と、弱さが目立つ英国経済。それと、コモンウェルズ通貨が弱い。

 

3月21日来となる1.2400の大きな壁を割り込んでのクローズ。下値は週ベースで近くは1.2330近辺、そして重要な1.2100がポイントに。

 

IMM通貨先物のポンド・ショートポジションは、先週から若干低下したが、-99,673コントラクトと引き続き大幅な売り越しへ。GBPUSDのオプションでは、リスクリバーサルは、下落傾向にあるも短期から中期と引き続きGBPプット・オーバーで前週とあまり大きな変化は見られず。あまり手を出したくない通貨。

 

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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7360←0.7490~0.7580】

 

弱い、予想外に弱さが目立つ。トランプ政権の不安定な政局を反映した動きなのか、株安+金利低下とリスク回避の流れの一環と、3月16日の弱い雇用統計後から上値が重くなり下落へと変化し、弱い豪小売売上、高豪中銀の自国通貨安のけん制や、緩和的金融政策の継続を示唆する動きに、豪ドルロングは撤退へ。

 

英ポンド、豪ドル、NZドルと旧大英帝国(コモンウェルズ)通貨で資源価格の変動に敏感は通貨の弱さが目立つ。200日MA=0.7553を割り込み下落するも、3月9日の安値0.7491とほぼ総水準で下げ止まっており、この水準を維持することができるか注目。

 

IMM通貨先物のポジションでは、引き続き豪ドルだけがロングを維持。市場の豪ドル先高期待を示しているが? AUDUSDのオプションでは、リスクリバーサルは先週後半からAUDプット・オーバーが拡大し、1か月では-1.55と下値リスクのヘッジへ。

 

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4/3
2017

今週の為替相場を考える(4月3日~7日)

為替相場の現状はいくつかのテーマに分かれているが、米国の材料が中心となっていることに変わりない。

 

まず一つは、トランプ大統領・政権への信任の低下で、オバマケア撤廃の党内調整の失敗、連邦地裁による入国禁止令の差し止め、オバマ前大統領による盗聴問題の不確実性など、トランプ氏の支持率はギャラップの世論調査(28日)で35%まで低下している。トランプ大統領の規制緩和+大幅減税のメリットを先取りし、逆に低下していた米株と米金利は、先週は盛り返しているが、今週もドル相場に対して不安材料として残っている。

 

二つ目は、トランプ大統領・政権の通商政策で、初の米中首脳会談(6日~7日)では米国の貿易赤字が最大の関門になり、日米経済対話(18日~20日予定)では、ロス商務長官とペンス副大統領がそろって来日し、通称問題がテーマとなることは避けられず。特にロス氏は米国の鉄鋼業界は海外企業によるダンピングや補助金によって攻撃されているとし、日本を含め8か国に判ダンピング関税を適用する方針を示しており、ドル相場や円相場にとっては最大の変動要因になる可能性もある。

 

それと、トランプ大統領は31日不公正な貿易慣行の阻止で二つの大統領令に署名した。WSJ紙によれば、一つ目の署名は、貿易慣行を正確に把握するため、国別に問題の慣行をまとめるように命じ、米貿易赤字の原因調査と通商規定の乱用国への対策を政権に指示。もう一つの署名は、生産コストを下回る価格で米国に輸出している国、または、補助金を支給している国に科す制裁金の徴収方法の改善を目的としており、制裁金の未徴収額は28億ドルを上回るという。結果はしばらく先になりそうだが、気に留めておかなければならに事項の一つ。

 

三つ目は、FRBの金融政策で、3月15日のFOMCで予想通り利上げを実施したが、「イエレンFRB議長のハト派発言」と、「年内の利上げの可能性が計2回」にとどまったことでドルが全面安へと動いたことは記憶に新しい。最近では連銀総裁や理事の発言もタカ派・ハト派と意見が分かれることが多い。先週は比較的強い米経済指標や好調な入札結果、期末要因もあり、米金利が反発傾向を示しているが、トランプ政権への信頼度とFRBへの利上げ期待度は比例していることを考えれば、トランプ政権次第。

 

さて、現実に目を向けると、週間ベースの為替相場の変動は通貨間で大きく異なる傾向が相変わらず続いている。(※過去3週間の週終値ベースの変化を見ていただきたい。)

 

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USDJPYはようやく下げ止まり反発するも、上昇幅は0.05%と強さは感じられず。EURUSDは2週間上昇後−1.29%と下げ幅は大きい。逆にAUDUSDは2週連続の下げから立ち直るも+0.07%の上昇にとどまる。GBPUSDは2週連続の上昇で+0.59%上昇し、EU離脱の手続き開始は象徴的な動きにとどまる。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

トランプ政権の信任の低下は避けられないが、期末要因もはけ、通商政策で為替相場が動く流れが強まる。円相場は円高誘導よりも2国間協議へ。

 

◎USDJPY【予想レンジ 110.50~112.50】

 

USDJPYは、期末のリパトリやリスクヘッジの円高傾向も110円の大台割れ試すこともなく、一時112.20まで値を戻しているが、終値ベースでは上値の重さも再確認。

 

引き続きトランプ政権の政権実行への不信感からリスク回避の円買い振られやすい状態と、貿易不意均衡で、ドル安を求めるよりも2国間協議で不均衡是正を求める動きに、為替相場はニュートラル。

 

IMM通貨先物の円ショートポジションは減少傾向にあり、USDJPYのオプションではドルプット・円コールオーバーが続き、市場のセンチメントは円高を意識する状態は変わらず。3月15日のFOMC直前の水準115円までは遥かに遠い。

 

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◎EURUSD【予想レンジ1.0600~1.0800】

 

ユーロ圏経済指標は比較的堅調で、ECBの金融緩和策の終了期待に盛り上がり、一時昨年11月のトランプ大統領勝利時の1.0900の大台まで上昇したが、失速。逆に3月15日のFOMC直前の上昇スタート水準となる1.06台へと結果は振り出しへ逆戻り。金融政策を巡り北部と南部の格差の対立が続くが、しょせんはFRBの対応を見守る動きへ。

 

3月15日のオランダ下院選挙で与党自民党が第一党を維持し、フランス大統領選の世論調査ではマクロン氏の支持がルペン氏を大幅に上回り、ユーロ圏主要国の選挙への不安感もやや薄らぐ。目の前はトランプ政権の動き次第で、ユーロへの不安材料も特に見当たらない。

 

IMM通貨先物のユーロ・ショートポジションは減少傾向が続き、僅か−19,662コントラクトへ低下し、ユーロへの信任が高まっているが、EURUSDのリスクリバーサルは1か月、3か月、6か月とEURプット・オーバーで市場のユーロ安思考は変わらず。

 

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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2400~1.26000】

 

29日に英国はリスボン条約50条を発動し、EUに正式に離脱を通知、2年間の離脱手続きがスタートした。今後の英国経済への悪影響の有無が相場変動のテーマとなるが、短期的には計りようがない。

 

スコットランド議会が英国からの離脱を問う住民投票の再実施を支持し、BOEの利上げ期待度もやや低下しているが、現時点では大きな混乱もなく、英国経済は予想外に底堅く、悲観的に考えることもできず。

 

IMM通貨先物のポンド・ショートポジションは引き続き10万台を維持し、主要通貨で最もショートが大きく、GBPUSDのリスクリバーサルは短期から中期と引き続きGBPプット・オーバーで変わらず。しかしながら、弱気なセンチメントの中でも、GBPUSDは1.25台を維持していることはサプライズ。

 

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今週の主な材料(4月3日~7日)

 

4月に入り新年度がスタートへ。今週のメイン・イベントは米中首脳会談(6日~7日)、FOMC議事録(5日)、そして、米雇用統計(7日)。

 

さらに広げてみれば、米ISM製造業景気指数(3日)、豪中銀金融政策(4日)、米ISM非製造業景況指数(5日)、ECB理事会議事録(6日)、カナダ雇用統計がそれに続き重要。

 

《米中首脳会談》

 

政治色の濃い相場変動が続く中では当然、トランプ米大統領と習近平中国国家主席との初めての米中首脳会談(6日~7日)を抜きにして考えられない。

 

トランプ氏はツイッターで「これ以上の貿易赤字は認められず、非常に難しい会談になる」と自らツイート。フロリダ州の大統領別荘での会談では、米中貿易問題がテーマとなることは避けられそうにない。

 

スペンサー・ホワイトハウス報道官も「米中間には大きな問題がある。南シナ海や貿易、そして北朝鮮の問題」と発言。トランプ大統領は先週末に「米貿易赤字の原因調査と通商規定の乱用国への対策を政権に指示する2つの大統領令」に署名しているが

 

トランプ大統領は米国のためにどのような成果を得ることができるのか? 信任の低下がささやかれている昨今、結果次第では、為替市場にも影響を与えそうである。

 

17日(または18日)~20日ごろまでの間。日米経済対話が東京で予定されており、ロス商務長官とペンス副大統領が麻生財務相と会うことになっており、当然通商問題も主テーマの一つになりそうである。

 

《FOMC議事録》

 

今回のFOMC議事録3月15日の議事録で、予想通り0.25%の利上げを実施したものの、「イエレンFRB議長のハト派発言」と、「年内の利上げの可能性が計2回」にとどまったことでドルが全面安へと動き、忘れることのできない日の議事録だけに注目度は高い。

 

《米雇用統計》

 

失業率予想は4.7%と変わらず、非農業部門雇用者数の予想は18.5万人と前回の23.5万人から減少が、週平均労働時間は34.4時間と変わらず、週平均時給は前月比0.2%と変わらずの予想になっているが、予想外の数字の変化で相場が動くことは間違いない。

 

詳しくは、来週の予定表をご覧ください。

 

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3/27
2017

今週の為替相場を考える(3月27日~3月31日) 今週の主な材料(3月27日~3月31日)

「トランプ政権への政策実行に対する信任度合いは?」。ヘルスケア法案の採決は突然中止され頓挫、今後のトランプラリーはどうなるの? 修正後の新入国制限令も、ハワイ州やメリーランド連邦地裁判事が差し止め命令を出したままである。今週の材料でも記載しているが、たぶんどのFXコメントを見ても同じことを言っていることと推測され、これが今週の市場参加者の最大の注目点であることは間違いない。

 

ムニューシン米財務長官曰く「金融市場がトランプ大統領の経済政策による成長余地を完全に織り込めば、著しく改善する可能性がある」と期待感を残し、多くのFOMCメンバーからはトランプ政権の規制緩和と財政拡大政策を期待する声と、追加利上げの余地を示唆する発言は相変わらず多いがが、全てが予想通りになるとは限らない可能性が高い中、FF金利先物市場は6月の利上げ期待度がやや低下している。

 

今のところ、市場参加者(特に個人投資家)の米株に対する強気姿勢に大きな変化は見られないが、※別表の通り3月1日をピークにして米株の下げが続いていることも気になる。

 

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円相場と株式相場の連動制は高いものがあり、円高支持派の必要・十分条件は米株の続落であることは間違いない。その期待通りに事が運ぶのか? 今週のトランプ政権の動きを見守る以外になさそうで、結果としてテクニカルで売買を選択する市場参加者が多いことであろう!

 

※過去3週間の週終値ベースの変化を見ていただきたい。

 

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こちらのグラフでもわかる通り、先週一週間の変化を見ると、米金利の低下や株価の低下もあり、安全資産の円買いも作用し、USDJPYの下落率は−1.22%と大きく、AUDUSDも-1.04%と予想外に大きい。円はクロスでも円高となっているが、結果的にAUDJPYは-2.25%、CADJPY-1.49%、NZDJPY-1.02%と資源価格に敏感な通貨+リスク回避時に弱い通貨で円高傾向となっていることがわかる。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】
冒頭に記載している通り、「トランプ政権への政策実行に対する信任度合」で今週のドル相場の流れは大きく変わってくることは間違いなく、主要通貨でもテクニカルポイントを見ながら二通りの筋書きを描いておく必要がありそう。

 

◎USDJPY【予想レンジ 110.50~112.50】
米金利と米株への影響が大きい、トランプ政権への政策実行に対する評価で円相場が動くことは間違いないが、それ以外でも、籠池氏問題の日本国内問題や、北朝鮮政策で強気のマティス米国防長官もあり北朝鮮のICBMや核実験の可能性など、周りを見渡せば円独歩高になることだけを信じることのリスクも頭も片隅で気になってしょうがない。

 

長期のテクニカルでは110~125円の相場の中で推移し、目先は110~120円の下限にある円相場。予想外に110円台を達成したことで、中期的な円ショートの巻き戻しと、3月期末を前にしてリパトリの円買いが主導した円高相場となっているが、この要因からの円買いも徐々に解消してくると思われる。今回の円高局面を終えるには112.50円を超えてくることが必要となりそうもある。

 

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◎EURUSD【予想レンジ1.0650~1.0850、1.0700~1.0850→1.0950】

 

ノボトニー・オーストリア中銀総裁は「ECBとして利上げを債券買い入れプログラムの終了前にするか、後にするか今後決定すると」と発言。実現の可能性は英国のEU離脱開始後の市場の動きや、トランプ大統領の政策実行の有無とその結果次第であることは間違いないが、市場はECBの12月の利上げの織り込み度と高めながら現在に至っている。

 

EURUSDは、3月初旬までは1.05の壁をボトムに維持できるか注目されていたが、それが現在は1.08台までボトムアップし1.0850の大きな壁を超えられるかが現時点のテーマとなっている。また、フランス大統領選の世論調査委では、1回投票では引き続き極右もルペン氏の支持率は高いが、決戦投票ではマクロン氏の支持が圧倒的であることや、米独国債利回りの格差の縮小もユーロのプラス要因となっている。

 

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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2350~1.2550、1.2400~1.2550→1.2700】

 

Weeklyチャートでは1.200~1.2800のレンジで推移しており、過去2週では1.25台を上限に上値は重くなっているのが気になる。29日からメイ首相はリスボン条約50条を発動し、EUに対して正式な離脱通告を行う。ここまでの過程で十分市場は織り込み済みで新たなポンド売り要因になるとは考えにくいが、ユンケルEU委員長は「英国はEU離脱で約500億ポンドの支払いが必要」と繰り返すなど、費用の負担金額は今後のテーマの一つになりそうでもある。

 

BOEのブロードベントBOE副総裁は「EU離脱後の英国の先行きに関して投資家の間で強い懸念がある」と指摘するなどマイナス要因が払しょくできているわけではい、潜在的なポンドの売り材料にされそうである。一方、金利は上昇する可能性があると、予測はかなり緩やかな上昇に限られるが、それでも上昇するだろうと、将来のBOEの利上げ期待は残る。

 

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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7500~0.7750】

 

商品価格の下落も、CRBインデックスからは3月14日に181.55とボトムをつけた後は、183~185のレンジの底辺水準で推移している。WTIは47ドルをボトムに下げ止まっているも上昇力は乏しく、VIX指数は10.50~13.00のレンジを先週末に一時上抜けしたが、終値ベースではこのレンジを維持。

 

3月16日の予想外に弱かった豪雇用統計にも0.7550台をボトムに一時0.7750近くまで上昇、0.7700の大台を維持できるか見守っていたが、結局は0.7620台まで値を下げ市場の豪ドル高の期待感が削がれているが、今週も、0.7700~0.7750の上値水準が意識されやすく、この水準を超えるまでは再上昇も期待薄。

 

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今週の主な材料(3月27日~3月31日)

 

「トランプ政権への政策実行に対する信任度合いは?」。これが今週の重要な材料の一つとなることでしょう! ヘルスケア法案の採決は突然中止され頓挫、トランプラリーの今後は?   

 

ムニューシン米財務長官は、「金融市場がトランプ大統領の経済政策による成長余地を完全に織り込めば、著しく改善する可能性がある」と言い、「トランプ大統領の政策により、3.0~3.5%の成長率が実現できるだろう」と発言。「ドルの強さは米経済への信頼を反映」と発言もしていますが、現時点からさらに、将来の期待感を市場に織り込むことができるのでしょうか?

 

それ以外では、3月29(水曜)には「英国のEU離脱手続がスタート」EU基本条約(リスボン条約)50条を発動し、EUに対して正式な離脱通告を行う日に当たります。すでにスケジュールは発表済みで、混乱などが発生することは予想していませんが、象徴的な日になることでしょう。

 

今週から英国・欧州は冬時間が終了、夏時間に移行(3月26日~10月29日)に突入しますので、欧州の早出が取引を開始する時間が早まることが見込まれます。

 

また、来週(4月2日~)から シドニー・ウエリントン市場は夏時間終了し冬時間へ移行し、早朝のオセアニア市場の動きにやや変化を及ぼす可能性もあります。

 

【経済指標から】 
3/30(木) 米第4四半期・GDP確報値ですが、前期比年率の予想は前回1.9→2.0%へと上方修正が予想されています。

3/31(金)日本全国消費者物価指数で、前年比は前回0.4→0.3%の低下が、コアでは0.1→0.2%の上昇が見込まれていますが、日銀の金融政策への影響は考えられません。

3/31(金)英第4四半期・GDP確報値は、前期比0.7%、前年比2.0%と前回と変わらずの予想となっています。

3/31(金)米個人消費支出は、予想0.2%と前回と変わらず、注目のコアPCE価格指数も0.3%と前回と変わらずの予想となっています。

3/31(金)カナダGDPは、前月比0.3%と前回と変わらず、前年比は1.8%と前回2.0%から低下が予想されています。

 

【発言から】
今週も米地区連銀総裁やFRB理事ら、相変わらず米国発が多く予定されていますが特に注目しているのは、
3/28(火)イエレンFRB議長の講演と、ボロズカナダ中銀総裁の講演です。

 

詳しくは、今週の予定表でご確認ください。

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3/20
2017

今週の為替相場を考える(3月20日~3月24日)

FOMCも終わり、オランダ下院選挙も終わり、今週は相場変動の争点がぼやけていることは否めない。先週はFOMCの利上げにもより大幅な利上げを期待していた反動なのか、米金利は軟調でドルは全面安となっている。オランダ下院選挙では与党が第一党を維持し勝利、極右の躍進は抑えられ、ユーロ圏主要国の国政選挙に楽観的なムードも見られる。

 

今週は、特に重要な経済指標や発言が乏しい週となっている。再びトランプ大統領とトランプ政権の動きが注目されると思われる。つまり、G20で米国が反対した「あらゆる形態の保護主義に対抗する」文言は削除されたこと。また、米国は「通貨安競争を懸念する」と文言を入れるよう主張していたこと。米国が主張する「公正な貿易と公正は為替レート」を目指す動きが再び、相場の焦点になる可能性で高いと考えられる。

 

トランプ政権は修正後の新入国制限令に対する裁判所の差し止め命令を不服として上訴する方針を決めているが、またしても敗訴することにでもなれば、トランプ政権への信頼度の低下は避けられず。逆に勝訴すると、さらに強権をもって通商問題に望んでくる可能性も否定できず。こちらも今週の重要なテーマとなっている。

 

先週、すでに過ぎ去ったテーマも引き続き今後の課題として残っている。
オランダの与党勝利が、今後のフランス、ドイツ、さらにイタリア国政選挙へ与える影響は不透明で、EURUSDの3週連続の上昇が本物か見極めができにくいのが現状では。

 

FOMCの利上げ決定後の米金利の低下とドル安は、膨らみすぎた利上げ期待は削がれたことによる反動、米国は引き続き年内2度の利上げする可能性は高く、潜在的なドル買い要因に大きな変化はないと考えたいが、ECBもBOEも利上げムードが盛り上がるなか、ドル買い要因も一時より輝きが薄らいでいる。

 

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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 111.50~114.00】

 

113.50~115.502円レンジが暫く続いたが、FOMCの米利上げ決定後の急落で、3月1日の112円台の水準近くへと逆戻りしている。以降のレンジも112.50~113.60と、113.50が今のところ上限にあたり、円高ムードがにわかに高まっている。15日の複数の一大イベントが過ぎたことで市場のボラティリティーは急速に低下してはいるが、USDJPYのオプションのリスクリバーサルは、短期から長期を含めドルプットが拡大、市場の円高予測が強いことを示している。

 

一方、日米間の貿易問題や米国の為替政策が極端な円高を容認するのか? 個別交渉で輸出規制をするようになれば話はべつだが、米中間では通商問題で強硬な姿勢を示したG20を考えれば、日本だけが別枠であり続けるかは疑問で、大幅な円高への可能性も薄いのでは?

 

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◎EURUSD【予想レンジ 1.0650~1.0900】

 

3週間前は1.0500台を一時割り込みながらもユーロ買いが復活、2週間前には1.05台のボトムを固め続伸、先週は一時1.07台の大台まで上昇後、FOMCを経て1.0780台まで続伸するなど、3週連続で上昇し強さが目立っている。

 

ECBは量的緩和の縮小をすでに決定しているが、先週末はノボトニー・オーストリア中銀総裁が「主要政策金利であるリファイナンス金利より先に中銀預金金利を引き上げる可能性がある」と発言。過去にも未確認でこの手の発言は流れていたが、ノボトニーの発言でユーロにとっては強気な材料が加わっている。

 

第一陣のオランダ下院選挙は与党が勝利し事なきを得たが、続くフランス、ドイツ、イタリアの国政選挙の影響や、英国のEU離脱の申請に伴う何等かのリスクも気なるが、目先はユーロ売り圧力が弱まる要因では?

 

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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2250~1.2550】

 

過去2週間、陰線引けが続いていたが、先週はFOMCを境に上昇へと変化、ようやく週足でも陽線引けとなっている。主要通貨の中ではEURGBPを筆頭にポンド売り傾向が続いていたが、0.8800をピークに軟化し、GBPUSDもようやく上昇力が強まっている。

 

BOEは予想外に金融政策委員のフォーブス委員一名が利上げを主張し、他の何人かも利上げ必要性の機会が近いと判断していたとの報道があり、ポンド相場のムードに変化も。

 

議会と女王はメイ首相へ英国がEUを離脱する手続きを開始するリスボン条約50条の発動を承認、一時これを材料にしてポンド売りが見られた。早ければ、今週や来週中にでも手続きが始まるが、終了までは約2年必要とのこと。また、EUは4月7日(予定)に英国のEU離脱に備えた緊急サミットを開催する。

 

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今週の主な材料(3月20日~3月24日)

 

今週3月20日(月曜)は春分の日で東京市場は休日となる。また、一足先にサマータイムへ移行している米国市場に続き、26日から英国・欧州は冬時間が終了、夏時間に移行する(3月26日~10月29日)。これで、アジア市場の終盤にかけての動きが早めに活発化する可能性が高くなりそうで注意が必要となる。

 

評価は別として、先週のFOMCを含め嵐のようなイベントが過ぎ去った。今週はその反動なのか極端に重要なイベントが少ない週となっている。3/23(木)のイエレンFRB議長の講演、NZ中銀の金融政策、3/24(金)の米耐久財受注が、最重要とは言い難いが現状の中では市場へのインパクトはそれなりに大きい。

 

それと、トランプ政権は修正後の新入国制限令に対する裁判所の差し止め命令を不服として上訴する方針を決めているが、どのような影響を与えるのか。①G20で問題視された通商分野での中国と米国との対立、②日米間での農業分野での今後の交渉の行方、③為替政策では通貨安競争を懸念すると文言を声明に入れるように主張していた米国の今後の動きも、今週のテーマに限らず継続的にフォローする必要がある。

 

3/23(木)のイエレンFRB議長の講演では、先週のFOMCで利上げを決定し、FF金利予測値では年内さらに2度の利上げを示す動きをしめしたことで、新たなサプライズは期待できそうにないが、追加の強気な発言の有無を確認したい。

 

3/23(木)のNZ中銀金融政策では、政策金利1.75%の据え置きは、ほぼ間違いなささそうで、それ以外の決定事項の有無と、声明での発言に注目したい。

 

3/24(金)の米耐久財受注は、前月比予想1.2%(前回2.0%)、除く輸送機器・前月比予想0.7%(前回0.0%)と、輸送機器を含めた耐久財受注の予想は弱い。また、製造業受注・航空機を除く非国防資本財=予想0.6%(前回−0.1%)、製造業出荷・航空機を除く非国防資本財=予想0.1%(前回−0.4%)とこちらは強い数字の予想となっている。

 

米経済指標とFRB関係者の発言だけを注目してみたい、

 

3/20(月)
エバンズ・シカゴ連銀総裁講演

 

3/21(火)
ダドリーNY連銀総裁パネル討論会に参加
ジョージ・カンザスシティ連銀総裁講演

 

3/22(水) 
住宅価格指数
中古住宅販売

 

3/23(木)  
新規失業保険申請件数
新築住宅販売件数
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演

 

3/24(金)
耐久財受注
総合PMI・速報値
エバンズ・シカゴ連銀総裁講演
ブラード・セントルイス連銀総裁講演
ダドリーNY連銀総裁講演

 

詳しくは別表をご覧ください。

 

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ブロガープロフィール

太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」