ホーム > コラムの泉 > FXストラテジスト 太田二郎の今週の為替相場 展望と注目材料

迷ったらココ!期間限定

5/22
2017

今週の為替相場を考える(5月22日~26日)

今後の多くの市場参加者が思っている通りで、「トランプ政権の混乱」がどこまで米金融市場や為替相場に影響をあたえるのか? 今週の先週に続きこれに尽きると思われる。

 

コミー前FBI長官の証言が30日以降に設定されており、これを前にして今週も思惑や新たな材料により相場が動くことは間違いなさそう。(※今週の主な材料を参照)

 

相対的にユーロとポンドへの支持者が多くなる傾向にある。ユーロは、フランス大統領選でマクロン氏が当選してから政治的なリスクが弱まり、ECBの金融政策の変化を期待する声も消えずEURUSDは1.1200台まで上昇し強さを維持。

 

ポンドも英国のEU離脱で先行的なリスク回避から、今のところ経済的な悪影響は限定的で強さが目立ち、大規模な巻き戻しにGBPUSDは1.30台の大台を達成し、新たな領域へと変化。

 

一方、資源価格と連動性の高い通貨は原油高にもかかわらず、リスク回避の流れや金利据え置き環境は変わらず、豪ドル、NZドル、カナダドルは弱く、ポンドやユーロに対しても弱さが目立つ。

 

円はと言えば、米金利と米株(含む日本株)の動きに影響されながらも、110円割れでは買い、一方115円を達成できずに終わっており、一言でいえば主体性が見られない。現水準で新たなポジションをとるかは別として、引き続きEURとGBPに対しては弱く、AUDとNZDに対しては強い流れが大きく変化する材料も乏しい。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 109.60~112.50】

 

「ロシアゲート」による米株と米金利の低下、リスク回避の円買いに先週は予想外に円高へと振れた。半面、110.20台をボトムに下げ止まり、110円割れからは幅広い実需筋の買い意欲も感じられるが、ロシアゲートの問題が増幅する可能性や、コミー前FRB長官の証言の結果を見るまでは、USDJPYの上値を追って積極的に売り(円を買う)投資家も考えにくい。

 

テクニカルでは、1時間チャートではRSIやMAでもニュートラルに近く傾きは見られない。Dailyチャートでは200EMAのビット・オファーのチャートは110.60~111.67でこれがコアになっており、200SMAはクローズベースで109.60にありここまでの円高の可能性は消えず。

 

IMM通貨先物の円ポジションでは、円のネットショートは3週連続で増加し、引き続き円の先安期待は変わっていない。USDJPYのオプションでリスクリバーサルではドルプットオーバーで-2.0%台へと拡大、オプションの世界で円先高を意識と、ベアとブルが混在している。

 

=======================================

 

◎EURUSD【予想レンジ1.1050~1.1350】

 

フランス大統領選でマクロン氏が当選してから政治的なリスクが弱まり、ECBの金融政策の変化を期待する声も消えず。「ロシアゲート」によるリスク回避のユーロ買いが加わり、予想外の上昇となった。

 

テクニカルでは、200日SMA=1.0831にありこれを割り込むまでは本格的な売りへの変化も期待できない。EURUSDは終値ベースでは11月4日の1.1140を超え上昇傾向にあるが、昨年8月~10月まで続いたレンジ相場(大枠で1.11~1.13)の水準へと突入したことで、今週はこのレンジでの取引を意識せざるを得ない。

 

IMM通貨先物の円ポジションでは、ユーロが2014年5月6日以来、実に157週間ぶりにネットポジションがショートからロングへと変化してから2週目。市場のセンチメントが大きく変化へ。EURUSDのオプションのリスクリバーサルでは、ユーロコールオーバー+0.32%と緩やかに拡大、ユーロの先高期待を継続中。

 

=======================================

 

◎GBPUSD【予想レンジ 1.2950~1.3150】

 

先週課題とした、英国発の経済指標は強く(CPI+小売売上高+雇用統計)1.30の大台をついに達成。6月8日の英総選挙の結果というリスクは消えないが、「ロシアゲート」によるリスク回避の買いと両面を持ち、緩やかな上昇傾向の維持が予想される。

 

テクニカルでは、200日EMA=1.2800をボトムにポンド買いの流れを継続中。直近でも1.28~1.30のレンジの上値を抜け新たなステージに入っているが、①1.30を中心にしばらく時間的な経過が必要か? ②1.3~1.35の新たなレンジ入りか? いずれを選択するか迷っているが、急速な上昇の可能性はやや弱い。

 

IMM通貨先物の円ポジションでは、ネットショートの常連ながらシートは大幅に減少し、ユーロに続き2015年11月10日以来続いた長期の流れが変化する兆しもみられる。GBPUSDのオプションのリスクリバーサルは、ポンドプットオーバーで変わらないが、-0.155まで低下し1週間は+0.10%へ変化している。

 

=======================================

 

今週の主な材料(5月22日~26日)

 

重要度別に今週の材料を考えると以下の通りと思われる。

 

1.【トランプ政権の混乱】
2.【米FOMC議事録(5/24)】
3.【米第1四半期GDP・速報値と米耐久財受注(5/26)】
4.【英第1四半期GDP・速報値(5/25)】
5.【カナダ中銀の金融政策(5/24)】
6.【日本の消費者物価指数(5/26)】
7.【その他、米予算教書を議会に提出(5/23)、OPEC総会(5/25)、G7サミット(5/26~27)

 

1.【トランプ政権の混乱】
トランプ政権とロシアの不適切な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」が為替相場を含め金融市場に与える影響は最も重要。特に、30日以降に設定されているコミー前FBI長官の証言が最大のテーマ。

 

5月19日、上院情報特別委員会のバー委員長(共和)とウォーナー副委員長(民主)は、コミー氏が同委員会で証言すると発表。トランプ米大統領が解任したコミー前FBI長官が、昨年の大統領選挙にロシアが影響を与えた可能性を巡る捜査について、議会証言を行うことで合意。29日の米国の祝日より後に開くという。

 

19日のワシントン・ポスト紙は、事情に詳しい関係者の話として、大統領に近い上級アドバイザーの1人が参考人として特定されたと伝えた。水面下で進められていた捜査は加速しつつあり、捜査官らは事情聴取を進め、召喚状を発行するために大陪審に働き掛けているという。

 

19日のNYタイムズ紙も、匿名の米当局者が同紙に提供した会談要旨を引用し、トランプ大統領は5月10日にホワイトハウスの執務室でロシア当局者と会談した際、コミー氏について「狂った、本当にいかれた人物だ」と話していたと報じた。大統領はロシア側に、コミー氏解任で「重い圧力」が緩和されたと語ったという。

 

17日に司法省は選挙戦でのロシア問題捜査でより独立性の高い特別検察官としてロバート・モラー元FBI長官を任命している。

 

2.【米FOMC議事録(5/24)】
5月24日のFOMCではタカ派の声明に、6月の利上げ観測は急騰し年内残り2度の利上げ期待度が高まり、米金利は上昇しドル高になった。しかし、バランスシートを巡る議論の詳細で言及はなく、今回の議事録を注目。

 

3.【米第1四半期GDP・速報値と米耐久財受注(5/26)】
最近は、弱さが目立っていた米国発の経済指標。GDPは第1四半期の速報値で、前年比予想は0.9%と前回0.7%から上昇が見込まれている。耐久財受注は逆に前月比は-1.0%と前回0.9%から低下が見込まれ、共に週末の金曜日に発表され相場への影響度は高い。

 

4.【英第1四半期GDP・速報値(5/25)】
米国とは対照的に、最近では強さが目立っている英国初の経済指標。今回は第1四半期の速報値で、それなりにインパクトは大きくなることが予想される。前年比予想は2.1%で前回と変わらず。

 

5.【カナダ中銀の金融政策(5/24)】
前回4月12日には予想通り政策金利0.5%の据え置きを決定し、GDP見通しを上方修正したことで一時カナダドル買いに動いていた。今回の予想も0.50%の政策金利の据え置きが予想されるが、声明文で変動することはいつものこと。先週末は強いカナダの小売売上高が目立っていた。

 

6.【日本の消費者物価指数(5/26)】
重要な指標の割には、円相場の変動はいつも限定的。今回の全国消費者物価指数の予想は、前年比0.4%と前回0.2%、コアコアも前年比0.0%と前回-0.1%から上昇が見込まれている。

 

7.【その他、米予算教書を議会に提出(5/23)、OPEC総会(5/25)、G7サミット(5/26~27)
米予算教書は、大型減税などの公約を踏まえた財政赤字や成長率の見通しが、OPEC総会は減産合意の延長が焦点、G7サミットでは残念ながら期待度は低い。

 

詳しい予定は別表をご覧ください。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

20170520_schedule1

 

20170520_schedule2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
5/15
2017

今週の為替相場を考える(5月15日~19日)

今週は経済指標や発言を除けば、やや漠然となるが週内の相場変動を含めて、今後へと継続する重要なテーマが多い。①コミーFRB長官の解任劇に伴うトランプ政権への信認度と政策実行への疑問、②FRBの利上げ確率と米金利の行方(6月14日のFOMC)、③仏国民議会選挙(6月11日、18日)、④英国の総選挙(6月8日)、⑤北朝鮮問題と米国の対応。

 

① コミーFRB長官の突然の解任劇の詳細は割愛するもトランプ政権へ信認度の低下の有無と、それによりトランプ大統領の政策実行に何らかの支障があるのか? 16日に米上院情報委員会の非公式公聴会でコミー前FBI長官の証言が予定されており内容によってはドル相場の動きも変わってくる。

 

先立つこと11日に上院情報委員会の公聴会で証言したマッケイプFBI長官代行は、コミー前FBI長官を擁護し、「今後も米大統領選でロシアの関与を巡りFBIは操作を継続する」とし、「捜査に干渉するような政治的圧力を受けた場合は議会に報告する」発言をしている。

 

② 米国6月14日の米利上げ確率と米金利の動きも、為替相場に大きな影響を与えるので注視したい。先週末に発表された米小売売上高と消費者物価指数の結果を受けて、6月の利上げ確率はやや低下したものの引き続き高い確率で利上げを織り込み、年内残り計2度の利上げを変えるような材料は今のところ見当たらない。ただ、①の政局次第では、米株と米金利への影響は避けられず。

 

③ 5月7日の仏大統領選の決選投票で中道・独立系のマクロン氏が勝利し直前の重要なイベントはひとまず決着した。仏国民議会選挙が6月11日、18日に予定され自身が率いる新興政党の「前進」がどこまで議席を伸ばすことができるか? 政局の安定と政策実行への動きに影響するだけに注目される。

 

④ 英国では5月4日の英地方選で保守党が圧勝し、6月8日の総選挙で保守党が勝利する可能性が高いと思われている。蛇足ながら、ドイツではメルケル独首相の支持率も盛り返し、9月24日のドイツ連邦議会選挙
も期待できる。

 

今週の為替相場を考えると、上記の動きを、今週の主な材料で示している、今週の重要な予定を合わせて考える必要がある。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 112.60←113.00~114.00→114.40】

 

トランプ政権の安定と米利上げ期待度が引き続き相場をリードすることが前提となるので忘れてはならない。

 

USDJPYの週足は4連騰で円安相場が続いているが、先週は115円を目標としながら失敗し、3日間続いた114円台では高値が114.30円台でそれも維持できず113.20台まで一時下落。米株と米金利の低下に、週足ベースでは上昇率は弱まり、円クロスでも前週比の上昇も見られず。

 

テクニカルでは、引き続き1時間足では200時間SMA=113.14円を維持し、この水準がボトムとして重要で、113.00の大台を割り込むと、仏大統領決選投票明けのギャップを埋め112.60台がターゲットになってくる。上値は、先週末の急落後の戻り高値113.50~55、そのスタート地点113.90円、先週までの高値114.30台。

 

IMM通貨先物の円ポジションでは、円のネットショートは-36,307まで大幅に減少しながらも、引き続きショートで円先安期待を維持している。

 

USDJPYのオプションでリスクリバーサル-0.45へやや低下気味ながら、ドルプットオーバーで変わらず、オプションの世界で円先高を意識している。

 

=======================================

 

◎EURUSD【予想レンジ1.0800~1.100】

 

トランプ政権の安定と米利上げ期待度が引き続き相場をリードし、仏国民選挙の動きやECBの政策の変化の有無と、ユーロ圏発の第1四半期GDPの速報値が相場変動の前提となる。

 

EURUSDは、4月24日に仏大統領選の第1次投票の結果を受け、窓を空けて始まったユーロ高の流れは、決選投票の結果を受けて引き継がれ、1.10台を高値に1.0850近辺をボトムに引き続き維持されている。

 

テクニカルでは、200時間SMA=1.0910が分水量となり、売りから買いへと再び変化し、この水準が重要となっている。200日SMA=1.0831にありこれを割り込むまでは本格的な売りへの変化も期待できない。上昇トレンドの上限からは1.1040近辺が上値のターゲットになっている。

 

IMM通貨先物の円ポジションでは、ユーロが2014年5月6日以来、実に157週間ぶりにネットポジションがショートからロングへと変化。市場のセンチメントが大きく変化している可能性を意識したい。 EURUSDのオプションのリスクリバーサルでは、ユーロコールオーバーへと先週変化が始まっており、ユーロの先高期待を意識している。

 

=======================================

 

◎GBPUSD【予想レンジ 1.2800~1.2950】

 

英国のEU離脱交渉はそう簡単に決着がつくものではなく、長期間にわたりそれぞれの局面で投機的な動きに変化が生じることは避けられず。目先はメイ首相が選択した6月8日の総選挙の動きと、英国発の経済指標が今週の相場変動の前提となる。

 

GBPUSDは、EURUSDと同じで、仏大統領選の第1次投票の結果を受け急伸したポンド高の流れは、決選投票の結果を受けて引き継がれている。1.300の大台を達成できずに伸び悩みながらも、調整による売りの少なく1.2800台をボトムにして、底堅い動きが続いている。

 

テクニカルでは、200日EMA=1.2800をボトムにした流れは継続し、先週は200日EMAの高値水準のデータとなる1.2855近辺で下げ止まりながらも、EURGBPの影響なのか上昇力は鈍い。短期的には200時間SMAを割り込んでから売りが強まり、現在は1.2922に位置している。

 

IMM通貨先物の円ポジションでは、ネットショートの常連ながらシートは34,566減少し-46,798コントラクトになっている。逆にネットショートが急拡大したカナダドルに一位の座を譲り渡しており、ショートが4万6千台となった過去を調べると、2016年7月5日以来のことで、市場のセンチメントは変化している可能性は高い。GBPUSDのオプションのリスクリバーサルでは、-0.2%のポンドプットオーバーで変わらずあだが、傾向としては低下を続けている。

 

=======================================

 

◎AUDUSD【予想レンジ0.7300~0.7550】

 

トランプ政権の安定と米利上げ期待度が引き続き相場をリードし、中国の経済成長と原油価格・商品価格の影響を受けやすい。

 

いつもながら期待を裏切る動きに、あまり手を付けたくない通貨ペアであるが、どうしても安い=買いやすい誘惑に駆られてしまい、失敗することが多い。先週後半には0.7330台をボトムに一時0.7420台へと、200時間SMAを上抜けして上昇期待が強まったが結局は再度割り込み0.7380台で終わっている。

 

Weeklyチャートでは0.7300~0.7500のレンジに入っているように思えるが、0.7550を上抜けすれば再上昇の可能性を残している。200日SMA=0.7550近辺に位置し、この水準が上値のポイントになりやすい。

 

IMM通貨先物の豪ドルポジションでは、スポット相場に反して、ネットではロングを維持しており、市場の豪ドル先高センチメントを示している。逆に、AUDUSDのオプションのリスクリバーサルでは、-0.75と豪ドルプットオーバーで引き続きこの水準で推移している。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の主な材料(5月15日~19日)

 

米国と北朝鮮の不確実性が為替相場の不安材料となっている。突然の辞任劇となったコミー前FBI長官の議会証言が16日に予定されている。また、14日の早朝にも弾道ミサイルを発射した北朝鮮の不確実性のリスク要因は変わらずで、今後の動きが気になる。

 

さて、今週の経済指標や発言からは米国発の最重要な発表は少なく、他の主要国発の材料で相場が動く可能性が高くなっており、以下は国別の主な材料で注目度は比較的高いものを挙げてみた。

 

≪ユーロ圏・英国≫
5/15(月)ギリシャ第1四半期GDP・速報値は、ユーロ相場への影響度は少ないと思われるが、国際債権団と改革案で合意しているが、ギリシャ支援融資の再開に向けて個人的に引き続き注目している。

 

5/16(火)4月の消費者物価指数・小売物価指数は、BOEが公表した先週の四半期インフレ報告で、インフレ率見通し、2017年2.4→2.7%引き上げていることもあり、共に前年比の予想値2.3%と3.4%を達成できるか注目したい。

 

5/16(火)ユーロ圏第1四半期GDPは速報値で、通常サプライズは少ないが、先週に欧州委員会がユーロ圏2017年 GDP伸び率予測1.6→1.7%へ上方修正していることもあり、前年比が予想通り1.7%に届かない場合のインパクトは大きい。

 

5/17(水)英雇用統計は、失業率はOILベースで4.7%の予想で、失業者数増減の予想値はないが、平均賃金の伸び率と合わせ相場が動くことも多く注目している。

 

5/17(水)ユーロ圏消費者物価指数は確報値で、通常は大きな変化は見られないが、前月予想0.4% 前回0.8%、前年比予想1.5~1.9% 前回1.9%と弱さが目立つ予想となっている。

 

5/18(木)英小売売上高は、前月比1.0% 前回は-1.8%で、除く自動車燃料を含め改善が予想されている。

 

≪豪州・NZ≫
5/15(月)NZ第1四半期の小売売上高は、予想値は確認できなかったが、四半期比のデータで変動が大きいことが多く注意したい。

 

5/16(火)豪中銀議事録(5月2日分)では、豪中銀が政策金利1.5%の据え置きを予想通り決定していたが、経済成長について楽観的な見方を示し一時AUDUSDは上昇するも、賃金の伸びは「当面の間」鈍い状態が続くと予想の一文が追加となり、上値が重くなった経緯を意識したい。

 

5/18(木) 豪雇用統計は、失業率5.9%と変わらずの予想で、就業者数は減少が予想されている。いずれにしても、直後の変動率は高いので注意したい。

 

≪中国≫
5/15(月)中国小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資と、重要は経済指標の発表が続く。基本的に予想から大きくかい離することは少なく、サプライズ時の豪ドル相場への影響を注意。

 

≪カナダ≫
5/19(金)カナダ消費者物価指数と小売売上高の発表があり、カナダ発の経済指標としてはともに重要で、同時刻に米国の経済指標の発表もなく、カナダドルに限定するが相場変動リスクの高い可能性がある。

 

≪米国≫
5/18(木)米国の新規失業保険申請件数はいつもながら注目度は高いが、反応にはむらが多い。

 

5/18(木)米10年物インフレ連動債入札(110億ドル)リオープンは、市場のインフレ見通しの動向を判断する上で注目している。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

詳細は別表をご覧ください。20170519ota1

 

20170519ota2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
5/8
2017

今週の為替相場を考える(5月8日~12日)

今週の為替相場は、本日5月7日の仏大統領選の決選投票を確認し、明日月曜日のオセアニア市場で変動し始まることになりそうである。

 

市場はマクロン氏の勝利を織り込みながら、EURUSDが先週末に一時1.100まで上昇していたこともあり仮に、ルペン氏が勝利する想定外の事態にでもなれば、ユーロが全面安となり、EURGBPやEURJPYの急落し、その影響がGBPUSDやUSDJPYに及んでくることは避けられそうにない。

 

最も、マクロン氏が勝利となれば織り込み済み感は免れないが、引き続きユーロ圏の政局安定の継続が期待され、押し目ではユーロ買いが強まり、ユーロ買いとポンド買いがリードする相場がしばらく続くことになりそうでもある。関心はルペン氏にどのくらいの差をつけて勝利するか? 投票率はどこまで低下するのか?

 

さて、先週の相場変動を振り返ると、米下院では「オバマケア代替法案を可決」、FOMC声明では「米第1四半期の成長減速は一時的、インフレ鈍化は懸念せず」と6月の米利上げをほぼ織り込む。ムニューシン米財務長官は「長期債入の札規模拡大」と発言、米雇用統計では「失業率は低下し、非農業部門雇用者数は改善」、ドルに対してはプラス材料が多数見られた。しかし、結果は、米金利の上昇は鈍く、為替相場もドルはGBPとEURに対して弱く、全体的にドルの強さは感じられず。

 

S&P500種指数を対象とするオプション取引から算出される、VIX指数は歴史的な低水準となる10を一時割り込んではいるが、投資家の動向は慎重で、最近の米経済指標も一時ほどの強さは見られず、FOMC声明で第1四半期の成長減速は一時的との判断が正しいのか、トランプ政権のオバマケア代替法案や税制改革案の実行で見極めが必要との結果を示しているように思われてならない。

 

最近の特徴なのだが、為替相場は通貨間で動きが異なることが増えており、EURAUD、EURNZD、GBPAUD、GBPNZD、EURJPY、GBPJPYの変動が目立っている。GBPUSDは、メイ英首相が政治力を高めるために総選挙の実施を決めてから上昇が続き、EURUSDは仏大統領選の第一次選挙でマクロン氏とルペン氏が決戦投票に臨み、マクロン氏勝利の可能性が高まった時から上昇を続けており、米国発の材料とは別な次元で相場が変動しているように思われる。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 110.50~112.30→続伸】

 

USDJPYは、重要なポイントの112.20~30を超えられず、ロス米商務長官の米貿易赤字を危惧する発言も飛び出し、上値は抑えられている。しかし、強い米雇用統計を受け6月の米利上げ期待もあり、結局は3日間連続で112~113円のレンジに収束。強い米雇用統計を受け6月の米再利上げ期待度が高まり、週足では三連騰で110~115円の円安レンジに入ったのか、110.50~113円のレンジに留まっているのかを判断する週になりそうである。

 

IMM通貨先物の円ポジションのショートは昨年末のピークから1/3まで減少しているが、前週比でネット・ショートは若干拡大し-30,483となり、引き続き円のショートを続けている。逆に、USDJPYオプションのリスクリバーサルでは、ドルプットオーバーで変わらず、過去2週間程度は0.5~1.0%の水準を維持し、円高へ備えた動きとなっている。

 

以上から、USDJPY相場は、目先の円売り傾向に反して、突然市場のセンチメントが変化するか分かり難い相場であると思いながらポジションを持つ必要があり、仏大統領選の結果を見極め、よりトレンドが明確化している、円クロスでのポジションを考えたい。予想レンジは前週と変わらず。

 

=======================================

 

◎EURUSD【予想レンジ1.0850~1.1050→1.1200】

 

EURUSDは、仏大統領選の決戦投票次第! 現時点では、マクロン氏が期待通り勝利し、ユーロ圏の政治的安定が期待できることを前提にした相場を考えたい。

 

EURUSDは、仏大統領選、第一次選挙の結果を受け、週末・週初めに空を開け上昇してから1.0800台をボトムに、1.0800~1.0950のレンジ上限を超え、先週後半にはその上限を上抜けしサイコロジカル・ポイントの1.1000まで達成している。今週は1.0800をボトムにしどこまで上昇することができるかを考えたい。

 

IMM通貨先物のユーロポジションは、前週の-20,895→-1,653と19,242コントラクトショートが減少し、ほぼニュートラルな水準へと変化した。このできごとは2014年5月13日以来、長期間にわたり続いたユーロのショートに変化が生じる可能性があり、歴史的な変化の予兆が感じられる。EURUSDのリスクリバーサルは、ユーロプットオーバーで変わらず、4月後半かの4%台から0.5~1.0%近くまで大幅に低下し、過去2週間は大きな変化は見られない。

 

週足では11月の米大統領選トランプ氏が次期米大統領に決定した水準まで値を戻しており、1.1200が見えてくるが、1.1050~1.1100の間では利食いの売りが強まる可能性が高く、1.0800で撤退の押し目買いを考えたい。

 

=======================================

 

◎GBPUSD【予想レンジ 1.2750~1.3050→上昇】

 

GBPUSDは、4月8日にメイ英首相がEU離脱交渉で政治的安定を目的に6月8日総選挙の予定を発表してから、上昇の流れは変わらず、相場の大きな変化が感じられる。1.2800割れを買い水準にして底値を切り上げ、1.2750~1.3000のレンジに入っている。先週末は過去5日間の高値を上抜けし、もちろん仏大統領選の結果次第ではあるが、1.3000のサイコロジカルな大台を試す絶好の位置にある。

 

IMM通貨先物のポンドポジションは、前週の-91,182→-81,364コントラクトへ減少するも、主要通貨の中では最もショートポジションが多い。スポット市場ではGBPUSDが上昇していることを考えれば仏大統領選の決選投票を前にしてショートを維持している可能性はあるが、どうも違和感を感じる。オプションでは、GBPUSDのリスクリバーサルは、ポンドプットオーバーで変わらず、直近では0.35近辺で安定している。

 

Weeklyチャートでは、10月上旬のポンドのフラッシュ・クラッシュ時の直前の水準まで戻し、1.3000のサイコロジカルな水準に達成したことで、上昇傾向を維持しながらも、相場の流れに一区切りがついている可能性も否定できず。ロングならトレールのストップを出しながら上昇を狙うか、1.28台でGBPUSDのコールの買いを考えたい。

 

=======================================

 

◎AUDUSD【予想レンジ0.7350~0.7550】

 

なんと表現したらいいのであろうか? もちろん商品価格の続落、原油価格の続落、中国経済指標の伸び悩み、豪中銀の緩和姿勢の維持、米豪金利差縮小など、豪ドル安の理由を挙げれば多い。

 

慰めは、先週末の二日間では、下髭がある0.7400の大台で下げ止まっていること。NZDUSDが乳製品価格の上昇もあり0.6850近辺をボトムに反発していること。そして何より、USDCADが1.3800の大台直前で、11目にしてようやく陰線引けとなったことが挙げられる。また、週足では一時的なのかもしれないが、反発を感じさせる終わり方をしていることもあり、0.7500近辺までの戻りを期待したくなる。

 

IMM通貨先物の豪ドルポジションは、前週の+42,702→+42,675コントラクトと主要通貨では、唯一ロングで、今年1月17日以来、16週間連続でロングを維持している。スポット市場ではAUDUSDは0.73台まで下落するなど、弱さが目立っており、長期的なロングポジションなのか? 今後のスポット市場への影響が気になる。オプションではAUDUSDのリスクリバーサルはAUDプットオーバーで、先週末は1.12まで上昇し、豪ドルの続落を意識した動きとなっている。

 

=======================================

 

今週の主な材料(5月8日~12日)

 

ゴールデンウィークも終わり、目の前にはメインイベントの仏大統領選の決戦投票が待ち構えている。想定通りマクロン氏が勝利するのか? それとも、ルペン氏が想定外の勝利を収めるのか? 英国のEU離脱、トランプ米大統領の誕生に続き、柳の下に三匹目のドジョウがいるのであろうか? 結果は、日本時間の7日午後から投票が始まり、8日未明には大勢が判明する。

 

≪金融政策≫
5/11(木)に、NZ中銀理事会が金融政策を発表する。政策金利1.75%の据え置きが予想されており、直近では雇用者数が予想外に増加し、NZDドルの上昇が目立っており、声明の内容の変化を期待したくなる。

 

5/11(木)に、英中銀の金融政策委員会が金融政策を発表する。従来の政策金利0.25%、資産買い入れ枠4,350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを8対1で決定することが予想されている。

 

前回は予想外にフォーブス委員が0.25%の利上げを支持し、何人かの委員が「利上げが必要となる期間が近い」と判断したことで、ポンド買いが強まったことが思い出される。議事録は即公表され、四半期インフレ報告も併せて発表となり、いずれにしてもポンド相場が動くことになりそうである。

 

≪米債入札≫
引き続き、為替相場は米金利に敏感に反応しており、米国債の入札結果で金利が動きドル相場が動く可能性は高い。
5/9(火)米3年債入札(240億ドル)、
5/10(水)米10年債入札(230億ドル)
5/11(木)米30年債入札(150億ドル)

 

≪中国発の経済指標≫
最近は中国発の経済指標の鈍化が目立っており、特に豪ドルへの影響を気にしながら今週の以下を注目したい。
5/8(月)中国貿易収支、予想355億ドルで前回239.3億ドルから大幅拡大を予想。
5/10(水)消費者物価指数、前年比予想1.1%と前回0.9%から低下を予想。

 

≪米国発の重要な経済指標≫
今週も多くの米国発の経済指標が発表され、予想外の結果にドル相場が変動することは避けられないが、今週は特に12日に集中する以下を注目したい。
5/12(金)米小売売上高、前月比とコア前月比ともに上昇を予想。
5/12(金)米消費者物価指数、前月比0.2%と前回の-0.3%から上昇を予想。

 

≪ユーロ圏発の重要な経済指標≫
今週もユーロ圏発の経済指標の発表は多数あるが、特に12日のドイツ発の以下を注目したい。
5/12(金)独第1四半期GDP速報値、前年比予想は1.7%と前回1.2%から大幅な上昇を予想。
5/12(金)独消費者物価指数、前年比は2.0%と前回と変わらずの予想。

 

≪発言≫
今週も主要国の政策担当者による発言は多く、特に連銀総裁の発言は多い。重要度から言えば、ドラギECB総裁の議会証言、バルニエ欧州委員会主席交渉官(英国のEU離脱)の講演、ダドリーNY連銀総裁の講演を注目したい。
5/8(月)ブラード・セントルイス連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁。
5/9(火)カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁
5/10(水) ドラギECB総裁オランダ議会で証言、ローゼングレン・ボストン連銀総裁。
5/11(木)バルニエ、英国・EU離脱の欧州委員会主席交渉官、ドリーNY連銀総裁。
5/12(金)エバンス・シカゴ連銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁。

 

詳細は別表をご覧ください。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

20170507_schedule1

 
20170507_schedule2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
5/1
2017

今週の為替相場を考える(5月1日~5日)

ユーロとポンドの上昇は、今後の上昇相場への転換なのか? 豪ドル、NZドル、カナダドルの売りはいつまで続くのか? そして、円は米国の意向に逆らいながらも円安がどこまで続くのであろうか?

 

いずれにしても今週は、相場変動が高まる仏大統領選の決選投票と、米FOMC、そして、米雇用統計が控えている。これらに起因する相場変動が高まる可能性を含め、日本がゴールデンウィークに入り、多数の重要な米経済指標、NZとカナダの雇用統計、豪中銀の金融政策など多い。(詳細は「今週の主な予定」をご覧ください)。

 

仏大統領選はマクロン氏の勝利を先取りしたユーロ買いが進んでおり、すでに十分織り込み済みで、事前ではルペン氏との支持率の差、結果では得票差を注目。FOMCは金融政策の据え置きに間違いなさそうだが、6月の利上げを示唆する発言の有無。米雇用統計では、季節的要因で減少した前回の非農業部門雇用者数が、どこまで増加すること、そして賃金の上昇の有無が争点。

 

4月25日のCFTCのIMM通貨先物のデータでは、円は-26,869コントラクトと前週から逆にショートが微減、USDJPYの上昇に反して一向に円のショートは増加せず。ポンドは-91,182コントラクトと前週から8,308ショートが減少するも、先週のポンド急騰を考えれば不思議で、ショートカバーも終了しているか疑問で、ましてロングに変化しているように思えず。さらなる上昇の可能性を秘めている。

 

豪ドルは、主要通貨で+42,702コントラクトと唯一ロングを維持するも、AUDUSDが下落基調を続けるという、ポジションの偏りと相場の変動が真逆の動きとなっている。結論から言えば、トレンドを目指しているというより、現在の為替相場の変動についてゆくことができない市場参加者が多いことも考えられる。

 

FXオプションでは、仏大統領選が終わった直後から、オプションのボラティリティは拡大から急速に収束に向かい、リスクリバーサルでは、USDJPYはドルプットオバーで変わらないが急速に縮小へ。GBPUSDとEURUSD1週間はコールオーバーへと変化している。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 110.50~112.30→続伸】

 

USDJPYは、3月31日の高値112.20が上値の重要なポイントで、110.50~112.20円のレンジへ収まる可能性が高いが、円ショートの積み上がりも見られず、クロスでの円売りが加速し112.20~30を超えるとさらなる上昇へ。

 

EURUSD+GBPUSDの上昇による、EURJPY+GBPJPYの買いが円売り圧力を強めている。クロス円を見ると、EURJPYは120.50~122.00のレンジへ、GBPJPYは114円台へ上昇し、145円の大台を試す動きへ。AUDJPYはコア83.00~84.00のレンジで、83円割れは買いへ。

 

USDJPYは、週終値ベースでは3月24日週の111.36を上抜けするも、大きな目では大枠108~111.50のレンジの上限近くをかろうじて維持している。テクニカルでは上昇トレンドへ入り、ゴールデンウィークの実需筋不在(輸出)の間に上値を試す動きや、事前の円ショートの動きも予想される。

 

=======================================

 

◎EURUSD【予想レンジ1.0800~1.1000】

 

EURUSDは、仏大統領選の決戦投票を週末に控えて、マクロン氏勝利の可能性を織り込みながら、1.0800-50~1.0950のレンジを維持する可能性が高い。上値では1.100の大台を試せるのか、逆に1.0800を割り込むとストップの売りが強まることが予想される。EURGBPは0.8530台を高値に0.8410台まで続落していることもあり、EURUSDの上値を抑えている。

 

週終値ベースでは、トランプ氏が次期米大統領に選出された昨年11月11日週の水準まで上昇しており、重要なポイントに差し掛かっているとも判断でき、上値が重くなる可能性も意識したい。

 

=======================================

 

◎GBPUSD【予想レンジ1.2850~1.3050→続伸】

 

GBPUSDは上昇傾向が止まらず。メイ首相の総選挙実施で政権安定=EU離脱プロセスの安定期待から始まったポンド買いの流れは止まらず、1.2900の壁を超えて続伸し、1.2750を底値に1.3000の大台を目の前にして狙う動きへ。

 

週終値ベースでは、ポンドのフラッシュ・クラッシュが発生した昨年10月7日以来の、記念すべき(?)水準へと上昇。1.30台乗せで目先の目標達成で売りへ変化する可能性もあるが、ポジション的にポンドショートからロングへと変化しているかは疑問で、引き続き押し目を買う動が強いと思われる。

 

=======================================

 

◎AUDUSD【予想レンジ0.7450~0.7600】

 

AUDUSDは、期待を裏切る弱さが目立つも、0.7450割れでなんとか下げ止まる。EURAUDやGBPAUDの影響を受ける面もあり、EURUSDやGBPUSDの相場変動の影響を受けやすい。つまり、GBPUSDの上昇時には、逆にAUDUSDが売られる動きが強まり、逆にではAUDUSDの買いになりやすい。

 

週終値ベースでは1月13日の週以来久々に0.7500の大台を割り込み、テクニカルでは続落を考えやすいと理解するも、大きな目では大枠0.7500~0.7700のレンジの下限をなんとか維持しているように思えてならない。2日の豪中銀金融政策が相場の転換につながるか注目したい。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の主な材料(5月1日~7日)

 

今週も多くのイベントが控えている。

 

◎仏大統領選の決選投票(7日)、日本のゴールデンウィーク(3~5日)。
◎経済指標=米個人消費支出(1日)、米ISM製造業景況指数(1日)、NZ雇用統計(3日)、ユーロ圏第1四半期GDP(3日)、米ISM非製造豪景況指数(3日)、米雇用統計(5日)、米耐久財受注(4日)、カナダ雇用統計(5日)。
◎金融政策=FOMC(3日)、豪中銀金融政策(2日)。
◎発言=ドラギECB総裁講演(4日)、ロウ豪中銀総裁講演(4日)、ボロズ・カナダ中銀総裁講演(4日)、イエレンFRB議長講演・フィッシャーFRB副議長講演(5日)

 

【仏大統領選】
大相場となった仏大統領選は、7日の決戦投票でマクロン氏(中道左派・政治運動「前進」)、ルペン氏(極右政党「国民戦線FN」)の一騎打ちとなる。世論調査では約6対4でマクロン氏が優勢ながら、27日のエラブの世論調査では、ルペン氏が好スタートをきっていた。しかし、4月24日に決選投票を前にしてルペン氏は一時党首を離任していたが、28日には後任の新党首ジャルク氏が「第2次世界大戦中のナチス・ドイツによるガス室使用はありえない」と過去に発言したことで、4月28日に突然辞任した。これが選挙結果に悪影響を与える可能性もある。マクロン氏勝利の可能性がより強く為替市場に反映されると思われる。

 

【ゴールデンウィーク】
日本のゴールデンウィークも、為替相場に影響を与えることになる。まず、日本の企業が為替予約を取りにくくなり、オーダーがより離れた水準に変更されること。つなり、日本では輸出予約(ドル円の売りオーダー)が圧倒的に多いと思われ、ドル円の直近での売りがなくなり、より離れた円安水準に変更される可能性もある。本邦勢が動きにくい間隙を突いた投機的な動きに、USDJPY相場の変動リスクが高まる可能性が意識される。

 

【経済指標】
経済指標では、米雇用統計が最も重要。先月は失業率が4.7→4.5%まで低下したが、非農業部門雇用者数が21.9万(改定後)→9.8万人へ低下と弱く、平均時給も低下したことで一時ドル売りへと動いていた。しかし、非農業部門雇用者数の減少は季節的要因で6月利上げ期待は変わらずとも思惑に、ドル買いが続いた経緯もある。今回の予想では、失業率が4.6%へ上昇、非農業部門雇用者数は18万人と拡大する予想で、平均時給も上昇が見込まれている。はたして予想通りになるのか?

 

【金融政策】
金融政策では、FOMCが最も重要。政策金利のFFレートは3月15日に引き上げられ1.0%(0.75-1.0%)になっており、今回は声明のみで記者会見もなく据え置きが予想されている。今回のFOMCの注目点は、次回6月14日の利上げ確率と、さらなる年内(9月か12月)の利上げ確率を読み取り市場はそれを織り込む相場になりそうである。

 

【発言】
発言では週末5日にイエレンFRB議長やフィッシャー副議長などFRB要人の発言が集中している。仏大統領選を直前に控えた5日の金曜日ではあるが、発言内容次第で目が離せない。

 

詳細は別表をご覧ください。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

20170430_schedule1

20170430_schedule2 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
4/24
2017

今週の為替相場を考える(4月24日~28日)

月並みながらフランス大統領選の結果を見なければ、ユーロやポンド相場を語れず。(期待感は、マクロン氏の優位性は変わらず)

 

米国に起因する相場変動では、トランプ大統領の「ドルは強くなりすぎる」との発言は、ムニューシン米財務長官が否定したことで、落ち着いてはいるが、統一性のなさに翻弄されている市場参加者は多い。

 

また、ヘルスケア関連法案の議会承認では難しい状況は変わらず、国境調整税もなさそうで市場の信頼度は今一つでドル買いの動きも鈍く、結果として、米株は伸び悩み米金利も低下気味で、26日の米税制改革案の発表待ちへ。

 

最近の米国発の経済指標は、小売+CPI+住宅関連+景況感指数など、米経済指標が続き弱さが目立し、アトランタ連銀のGDPNowでは第1四半期GDP予測値を0.5%まで引き下げている。

 

市場参加者は年内追加で2度の利上げに対して不信感が広まっていたが、フィッシャーFRB副議長の「年内2度の利上げ予測は変わらず」との発言に、期待感を継続しているが危うい状況は変わらず。

 

さて、今週の為替相場の変動の可能性に的を絞って考えると以下を最も注目したい。
24日(月)仏大統領選→ 結果によるEURを中心とした相場変動。
25日(火)朝鮮人民軍の創建日・建軍節→ 軍事的行動の有無と、結果による米軍の動き。
26日(水)米税制改革案の発表→ 実行の有無とその内容、結果による米金利と株価の変動。
27日(木)日銀金融政策決定会合・黒田総裁発言、ECB理事会・ドラギ総裁発言→ 金融政策の変化の有無と、ECBのQE縮小。
28日(金)米GDP→ 予想外の低下サプライズの有無。

 

前半の中心は、フランス大統領選の結果を受けた、ユーロドルとユーロクロスの動向で、世論調査の結果を考えれば、マクロン氏一位、ルペン氏二位で、決選投票となると期待している。もし仮に、ルペン氏とメランション氏が一位と二位を占めると、ユーロにとっては悲劇の急落へ。

 

日本では25日の朝鮮人民軍の創建日・建軍節に中国が軍事行動を起こす可能性は強まる可能性があり、円相場への影響が危惧される。(市場はリスク回避の円買いをするも、逆に当事国として円売りに思えてならない)

 

後半に入ると注目が米国に移り、1月20日に就任したトランプ米大統領、成果を問われる100日目となる記念日を5月1日に迎えた来週は、26日に個人および法人向けの「大規模な減税」を盛り込んだ税制改革案の発表が予定されており、重要な発言が多く聞かれることになりそうである。

 

そして、日銀とECBの金融政策の発表があり、日銀の緩和スタンスは変わらずとみており、黒田総裁発言もサプライズは期待できず。ECB理事会では政策金利の変化は期待していないが、QEで4月から月額800→600億ユーロに減額が始まる。影響はEUR買いなのだが、そこまで短絡的に取引をする人もいないだろう?

 

週末には、カナダと米国のGDPが発表され、第1四半期のGDPだけに市場参加者の注目度は高い。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の【通貨ペア別のレンジ予想】

 

◎USDJPY【予想レンジ 続落←108.20~109.50→110.00】

 

市場参加者な円相場の何に注目しているのだろうか? 過去の結果では、トランプ大統領のシリアへの突然の武力行使によるリスク回避の円買いや、「ドルは強すぎる」発言もあり「110~112.50円」のレンジ相場から急落。4月18日のメイ英首相の総選挙実施の発言にも、108円台半ばで下げ止まりやや反発し、引き続き118.00~119.50円のレンジを抜け出せず。

 

今週は、仏大統領選の結果によるEURJPYのクロス相場の動きと、大米税制改革案の内容、米GDPの結果で、108.50~109.50のレンジを抜け出すことを期待したい。

 

テクニカルでは、200日EMAを割り込んでから続落が始まったが、現在は=110.88円にあり上値を抑えている。逆に200日SMAの安値ベースでは108.20にあり、この水準は今回の下げで一度も割り込んではおらず、重要なポイントになっている。

 

IMM通貨先物ポジションでは。円のポジションは、3月21日から5週連続でショートが減少しネット-30,463と前週からショートが4,301減少しているが、ネットではショートを維持している。一方、オプションのUSDJPY1mリスクリバーサルは、先週の2.5%から一時3.8%と上昇、ドルプットオーバーで市場は円高を強く意識した動きになっている。

 

結果、市場の円高期待はさらに強まっているが、それに連動せず、市場の円ショートポジションをキャリーしていることが推測でき、105円の最重要なポイントを割り込むまではクローズしないとの覚悟と推測している。ポジションは相変わらず、ドルプットの買いを継続しながら、ヘッジにスポットで売り、円ベアでレンジ相場に対応。

 

=======================================

 

◎EURUSD【予想レンジ1.0550~1.0900→1.1000】

 

仏大統領選の結果次第。作成時ではもちろん結果を知る由もないが、マクロン氏とルペン氏の一騎打ちと断定して考えてみたい。仮に、この両名で決選投票をすれば高い確率でマクロン氏が次期仏大統領になると思われる。

 

そうなれば、事前のリスク回避のユーロ売りは買いへと変化することになり、ドイツの選挙にも好影響を与えることになり、先の高値1.09を試す動きが期待でき、さらなる上昇も。

 

逆に、想定外のルペン氏とメランション氏が決戦投票に行くことにでもなれば、きわめて単純でユーロ売り!

 

テクニカルでは、200日EMA+SMAともにダウントレンドを継続し1.0850近辺に位置しているが、逆に直近では下限が切り上がり緩やかな上昇トレンドに入り、1.0800近辺で修練してから変動幅が拡大する可能性が高い。

 

IMM通貨先物ポジションでは、ユーロのポジションはネットでショート21,649コントラクトと先週より若干低下しているが、ポジションの水準的には昨年5月の水準に近く軽い。

 

オプションのEURUSD1mリスクリバーサルは、仏大統領選のリスクに4%近くとユーロプットオーバーで市場はユーロ下落を強く意識した動きになっている。

 

結果、結果待ちながら、週明け月曜日のオセアニア市場で急変動している可能性が高く、水準次第では飛び乗っていいのか、判断できず。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

今週の主な材料(4月24日~28日)

 

今週は先週と様変わりで重要はイベントが多数。

 

週明け早々の24日(月)、オセアニア市場はフランス大統領選の結果を受け相場が急変することは避けられず。予想通り過半数を維持することはできず、マクロン氏とルペン氏が5月の決戦投票となるのか? フランス大統領選第一回投票は日本時間23日(日)16:00時~翌24日02:00時(大都市では04:00時)

 

26日(水)はトランプ大統領の税制改革案を受け変動することは避けられず。個人および法人向けの「大規模な減税」を盛り込んだ税制改革案となる。1月20日に就任したトランプ米大統領、成果を問われる100日目となる記念日を5月1日に迎えた来週は、重要な発言が多く聞かれることになりそうである。

 

一方、経済指標を見ても重要な指標は多い。米GDPを筆頭に、カナダGDP、英GDP、仏GDP、日本CPI、豪CPI、NZ貿易収支、米耐久財受注、など多数控えている。各国GDPは共に第1四半期の速報値だけに市場に与えるインパクトは大きいと考えたい。

 

また、金融政策の発表もある。4/27(木)日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁の記者会見、ECB理事会とドラギECB総裁の記者会見が予定されている。共に金融政策の据え置きが予想されているが、日銀はインフレターゲットに変更はないのか? ECBは4月から債券買い入れを2017年12月まで延長し、4月から月額800→600億ユーロに減額することになっているが? この辺を注目したい。

 

特に注目している経済指標を挙げてみたい。
4/28(金)米第1四半期GDPの速報値が発表。前期比年率予想は前期比年率予想1.1% 前回2.1%と大幅鈍化が予想されている。ちなみに直近の予想値を見ると、アトランタ連銀の第1四半期のGDP予想値(GDPNow)では0.5%と予想。NY連銀のNowCastでは前期比年率を2.65%と予想している。いずれにしても動きには注意。(※アトランタ連銀のGDPNowとNY連銀のNowCastを添付します)

 

詳しくは、今週の予定表をご覧ください。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

20170423_schedule1

 

20170423_schedule2

 

20170423_schedule3

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】

ブロガープロフィール

太田 二郎

FXストラテジスト 太田 二郎(ohta jiro)

FXのスタートはすでに35年近く前に遡る。外資系銀行でFXを学び現在に至る。米 系・英系・独系・オランダ系の外銀を経て、日本のFXリテー ル・ビジネスの草 分けとして米系支店の設立を経て、多くの個人投資家と関わりをもち、現在に至 る。現在は投資助言会社の業務部長を兼任し、頻度は 少ないながらも、セミ ナー講師をし、業界紙へFXコメントを掲載中。
信条は、「Once a dealer, always a dealer」教訓は、「FX Dealerは、全ての 面で人の手本となるべき」