ホーム > コラムの泉 > 現役チーフアナリスト武市の勝率UPに導くテクニカル手法

迷ったらココ!期間限定

1/13
2017

値幅は物足りないが、日柄は十分 - 早晩、ドル買い回帰の可能性…!?

期待外れのトランプ会見を経て、オプション絡みのストップロスを巻き込みながら、ドル円は一時113円台へと売り込まれました。

 

20170113take1

 

“12/15高値(118.658円)/1/3高値(118.593円)のダブルトップ”を完成させ、“12月FOMC直前安値(12/13:114.730円)”をも割り込んだことで、“短期的に調整局面入り”した可能性が高まっています。今回の急騰幅が“約18円”だったことを考えると、“さらなる調整(下値探り)”への懸念も拭えないところです。

 

20170113take2

 

何とか“50日移動平均線(本日は113.557円)”で支えられている格好になりますが、これを割り込むと“11/9~12/15の38.2%押し(111.986円)”までテクニカル的に大きな下値メドは存在しません。節目である115円の大台も割り込んでおり、“急速に弱気へと傾斜するセンチメント”もある意味で当然といえるかもしれません。

 

20170113take3

 

しかし日柄を見ると、“昨年12/15高値(118.658円)”からの反落局面は“すでにほぼ1ヶ月”に達しています。急騰局面が“1ヶ月強(11/9~12/15)”だったことから考えると、“時間的な調整はほぼ終了”と捉えることが可能ということになります。正確な対称日柄は“1/20(大統領就任式当日)”ですので“少し余裕”はありますが、“値幅(水準)”にばかり目が行きがちな中、“別の視点(日柄)”で探ると“別の思惑”が見えてきます。

 

そうやって一歩引いてみると、ファンダメンタルズ的にも“何ら変わっていない”ということがわかります。経済・財政への具体的な言及がなかったトランプ会見は“期待外れ”とされましたが、決して“失望”と判断されたわけではないからです。 “不透明感が高まった”との声も確かにありますが、トランプノミクスそのものが不透明感の塊ですので、つまり会見前から同じということになります。それでいて“トランプ期待の終焉”と警戒感を囃すのは…?

 

会見では“国境税”なる言葉も飛び出しました。保護主義ばかりに目が向かいますが、 “輸入抑制・輸出促進”との施策は“米国内の生産性UP⇒成長率UP”の思惑を誘い、引いては“米利上げ⇒ドル高”への期待にもつながり得るものです。

 

“値幅的には物足りない(押しが浅い)”という面は否めませんが、“時間的な達成感”が台頭する可能性は十分…。早晩“ドル高トレンドに回帰”も、十分に期待できる局面と考えます。

 

(2017年1月13日執筆)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
12/27
2016

年末年始の休暇についてのお知らせ

平素よりガチンコFXコラムをご覧いただきありがとうございます。

 

年末年始の休暇についてのお知らせさせていただきます。
誠に勝手ながらコラム更新について、下記期間をお休みとさせていただきます。

 

<コラム更新お休み期間>
2016年12月29日(木)~2017年1月3日(火)

 

なお、2017年1月4日(水)より通常通り更新させていただきます。

 

何卒ご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
12/16
2016

現在の“往き過ぎ観測”に違和感あり…!?

 ドル買いが止まらない…。節目の115円をあっさりと突破(①)すると、FOMCでは117円ラインも突破(②)。さすがに高値警戒感の台頭から“上値の重さ”が意識された昨日でしたが、結果的には118円後半へと駆け上がっています。

 

20161216take1(日足)

 

 トランプ米大統領が誕生した11月9日安値(101.191円)からの上昇幅は、1ヶ月ちょっとで17円超(③)。ここまでドル円がボラティリティを高めたのは本当に久しぶりです。その上昇スピードにマーケット関係者ならびにテクニカルを齧ったことのある方の多くは、戸惑っているのではないでしょうか。ただその急過ぎるスピード感の割に「過熱感はそれほどでもない」というのが、個人的な印象です。

 

 …というのは、ドル上昇のキッカケはいうまでもなく“トランプ期待”ですが、これを一言でいうなれば「何かうさんくさい」ではないかと思っています。大概が“半信半疑”で付いてきたに過ぎず、“往き過ぎ感”も常について回った印象があります。このため“そろそろ天井⇒反落”との思惑が幾度となく台頭し、その都度、かき消されてきたという経緯を持っています。つまりテクニカル的には“押しらしい押し”が見られていませんが、実は“その都度振るい落とされてきた”…?“過熱感はそれほどでもない”という印象を持つのは、このためです。

 

 もう一つ、現在は“トランプ期待”から“来年の米利上げペース”へテーマが移った印象があります。いうなれば“ドル押し上げエンジンが入れ替わった”状況ですが、それでいて“往き過ぎ感”を囃す際は“この2つを一緒くた”にしている印象があります。当然、現在の“上昇スピードならびに値位置のみ”を背景にした“往き過ぎ感”にならざるを得ませんので、違和感を覚えざるを得ないということになります。

 

20161216take2図②(週足)

 

 前回も記したように“いつまでも上がり続ける”はありませんので、いずれかの時点で“頭打ち⇒反落”に転じることでしょう。ただしテクニカル的に見ると、日足では“15/6/5~16/6/24の76.4%戻し(119.484円 ④)”“2/3高値(120.032円 ⑤)”辺りまで主だった抵抗ラインが見当たらず、現在の118円台は“あまりにも中途半端”です。それでいて週足・一目均衡表では、A.転換線が基準線を上回る(⑤)、B.遅行スパンが26本前のローソク足を上回る(⑥)、C.現在のローソク足が支持抵抗帯(雲)を上回る(⑦)という、いわゆる“三役好転(A&B&C)”が示現しており、さらなる上値追い期待が台頭しやすくなりつつあります。

 

 120円が迫る状況ですので、確かに「高値掴みはしたくない」との意識が働きやすく、年末・クリスマスを控えたスケジュール感を考えると「いつ調整が入ってもおかしくない」との懸念も頭をよぎるところです。また1ヶ月ちょっとで17円超の急騰であることを考えると、2~3円の調整は覚悟しなければならないかもしれません。しかしそれがこれまでの「押し目待ちに押し目なし」の様相を作り、「もうはまだなり…」を演出してきた感が否めず、それでいて前記したように「過熱感はそれほどでもありません」…。

 

 やはり強烈な“リスク回避姿勢の台頭”、あるいはファンダメンタルズ/需給に影響を及ぼす“ドル高けん制発言”でも飛び出してこない限り、引き続き “ドル買い基調は継続”“押したところは買い拾いも継続”と見たいところです。まずは“次なる節目(120円の大台ライン)”に向けて…。

 

(2016年12月16日執筆)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
12/2
2016

上値が押さえられやすい局面だが、頭打ち(天井)はまだ先…!?

“トランプ期待”を背景にしたドル買いは、あれよあれよという間に“15/6/5~16/6/24の50%戻し(112.371円 ①)”を突破し、昨日には114円後半へと上値を伸ばしました。米雇用統計ならびにイタリア国民投票というリスクイベントを控え、本稿執筆時点ではやや調整色を強めていますが、それでも大きく崩れる印象は現時点では見られておりません。

 

20161202take1
図①(日足)

 

 テクニカル的には“明らかに往き過ぎ”の部類に入り、上昇スピードも“極めて速い”といえます。このためテクニカルを齧ったことがある者ならば「いつ反落してもおかしくない」との思惑が、頭をよぎることでしょう。しかしながら現時点では“この思惑がドル円の下支え”として機能している感が否めず、一筋縄ではいかない動きにつながっています。

 

 …というのは、“ドル買いへすぐに転換”した米投機筋とは異なり、日欧の機関投資家/投機筋/実需筋は“上昇スピードに付いていけず”“ドル買い遅れ”が目立つからです。特に「買わなければならない」はずの需給絡みも「買えておらず」、そうなると「いつ調整反落してもおかしくない」と思ったとしても、「下がったところはすぐにドルを買わざるを得ない」。つまりは「必然的に下落余地は限定される」と見ることが、可能ということになってきます。

 

 もちろん今回も“懸念材料がない”というわけではありません。前記した“往き過ぎ感”はもちろんのこと、“IMMポジションの円買い比率低下”は“積み上がったドル売り/円買いポジションの巻き戻し圧力後退”を示唆していると見るのが自然です。何度となく見られた“踏み上げ(ストップロス)”も、今後は影をひそめるかもしれません。また“欧州がきな臭く”なってきていることにも、気を配っておく必要があります。今週末(4日)にはイタリア国民投票が行われますが、仮に否決ともなれば「レンツィ氏退陣⇒反EU政権誕生⇒イタリアもEUから離脱?⇒その他EU加盟国に伝搬」との思惑が喧伝されやすく、“リスク回避台頭⇒円買い”に振れてもおかしくないからです。なにより米地区連銀経済報告〈ベージュブック〉に記載された「いくつかの地域でドル高が向かい風」との文言は、懸念しておく必要があります。トランプ氏本人もしくは次期政権を担う関係者、あるいはイエレン議長辺りから“ドル高けん制発言”が跳び出すようなことがあれば、センチメントが一気に反転するリスクを孕んでいるといえるからです。

 

 それでも“後押し材料が減退したに過ぎない(IMM)”“すぐにEU離脱へ振れるわけではない(国民投票)”“いつ出るか?あるいは出ないのか?わからない(けん制発言)”と裏の見方が可能な中、「米次期財務長官にゴールドマンサックス出身・ムニューチン氏」との報が飛び込んできました。ウォール街出身の財務長官誕生は“金融規制緩和等への期待”を誘いやすく、“株高⇒ドル高”への連想が膨らみがちです。また同氏の「米経済成長率を2倍に…」発言は、“財政支出+大型減税”から派生する“インフレ観測(トランプ期待)”をより後押しするものです。

 

20161202take2
図②(週足)

 

 週足チャートを見ると、“一目均衡表先行スパンの雲(上限は115.411円)”に潜り込んでおり(②)、すでに“100週移動平均線(現在は114.751円 ③)”にも達しています。 “心理的節目(115円ライン ④)”“15/6/5~16/6/24の61.8%戻し(115.550円 ⑤)”もすぐ上に控え、さらに前記した懸念材料も加味すれば、“一旦は上値が押さえられる”と考えるのが自然なのかもしれません。しかしながら「ファンダメンタルズならびに需給はテクニカルに勝る(ファンダメンタルズ>需給>テクニカル)」がマーケットの基本である中、そのファンダメンタルズ/需給には現時点で反転の兆しが見られておりません。…となると反落したとしても、それはあくまでもポジション調整…。

 

20161202take3
図③

 

 いつまでも“上がり続ける”という相場はありませんので、いずれかの時点で“頭打ち・下落”へと転じるのでしょう。しかしそれはまだ先の話…。強烈な“リスク回避姿勢の台頭”もしくはファンダメンタルズ/需給に影響を及ぼす “ドル高けん制発言”が飛び出してこない限り、“ドル買い基調は継続”“押したところは買い拾いも継続”と見たいところです。上昇幅から考えると“11/9~12/1の38.2%押し(109.616円 ⑥)”辺りまで欲張りたいところですが、“11/28~12/1の50%押し(113.087円 ⑦)”“同61.8%押し(112.678円 ⑧)”辺りまで押してくれるようなことがあると、御の字…?

 

(2016年12月2日執筆)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
11/18
2016

速すぎるスピード”が懸念も、“さらなる上値追い”への期待は募る…!?

 想定していた流れとは異なりましたが、“トランプリスクを乗り越えて…”はとりあえず実現…。

 

 トランプ新大統領誕生は確かにサプライズでしたが、その後の“トランプ期待(トランプノミクス、トランポノミクスとも…)”はさらにサプライズでした。1.71%前後で推移していた米10年国債利回りは2.30%超へと急上昇し、これに引っ張られる形でドル円は主だったテクニカルラインを次々と突破して、17日には110円の大台ラインに到達しました(①)。

 

20161118take1

 

 “トランプ期待”が台頭した理由としては、「穏やかな勝利演説からくる“現実路線への期待感”」「米上下両院とのネジレ解消からくる“大規模経済政策への期待感”」等いくつかありますが、最も大きいのは「財政支出+大型減税から派生した“インフレ観測”」と見られます。これが冒頭で記した急激な米国債売り(利回りは上昇)をもたらし、ドル円をけん引した印象があります。また“米12月利上げ観測”や、日銀が初めて指値オペを実施したことに伴う“日米金利格差拡大観測”も、ドル買い・円売りを側面から援護射撃したとも考えられるところです。

 

 現在の相場環境は「買いにくく、売りやすい」へと傾斜していますので、つまり売り方は“担がれ(持ち上げられ)”、場合によっては“踏み上げられた”ことで、疲弊していると考えられます。一方で“上昇スピードの速さ”から、多くの機関投資家は“ドルを買い遅れている”と見られます。そうなると、押したところでは“すぐさまドル買いに動いてくる”といった展開が期待されるところです。110円を突破したことから“国内輸出企業のドル売りニーズ(為替予約)”も考えられますが、“上値を押さえる”としても“大きく下押す”には力不足と見られます。

 

20161118take2

 

 もっとも懸念材料がないわけではありません。まず気になるのは、“ドルインデックス”の推移です。“100ポイントに近づく”とドル高懸念発言にて上値を押さえられてきた経緯を持っていますが、すでに現在は“2003年4月以来の101ポイント台”へ上昇しているからです(②)。つまりいつドル高けん制発言が入ってもおかしくなく、急反落への懸念が頭をよぎります。

 

 しかし “昨年3月(100.37ポイント)/昨年末(100.57ポイント)”にて形成してきた“ダブルトップ(③)”を、今回の上昇で“上方向にブレイク(④)”し的他格好になります。ドル高懸念発言が入ってこないとはいえませんが、少なくともテクニカル的には“もう一段の上値追い”が期待できるところです。

 

 もう一つは、スケジュール的なものです。24日に感謝祭(サンクスギビングデー)を迎えますが、投機筋の多くはこれをキッカケにして“長い休暇に入る”ことが少なくありません。「感謝祭前は阿呆になって流れに付け」とは、いわゆる“休暇前の一稼ぎ”を鑑みたマーケット格言の一つですが、現在はこれを地で行く展開ともいえます。つまり今回のドル急騰はこの可能性が高く、感謝祭前には利益確定売りが入る可能性が否定できません。 “上昇スピードの速さ”を考えると、例えポジション調整に留まったとしても“値幅は大きくなる”可能性が否めないところです。

 

20161118take3

 

20161118take4

 

 それでも“200日移動平均線(抜けた時は106.50円水準 ⑤)”“7/21高値(107.481円 ⑥)”“200週移動平均線(同108.50円水準 ⑦)”“15/6/5~16/6/24の38.2%戻し(109.191円 ⑧)”と主要な抵抗ラインを次々と突破し、“110円の大台”にもしっかりと乗せてきた動きを考えると、“同50%戻し(112.371円 ⑨)”、さらには“心理的な節目”とも重なる“同61.8%戻し(115.550円 ⑩)”への期待は膨らむばかりです。

 

 “期待先行の上昇”というものは往々にして“どこかで崩れる”ものですが、今回は“最も懸念される不透明感が買い圧力の原動力”になっている節もあります。就任式は来年1/20、批判されにくいハネムーン期間(就任後100日間)を考えると、来年春先まで“トランプ期待”は残る可能性もあります。利益確定売りをそろそろ警戒しなければならない局面に入ってきていますが、 “押したところはすかさず買い拾い”“ドル買い継続”と見たいところです。

 

(2016年11月18日執筆)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】

ブロガープロフィール

武市 佳史

ファイナンシャル・プランナー 武市 佳史(takechi yoshifumi)

大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)、テクニカルアナリスト。
日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。数多くの一般投資家と接しながら、現在はFX大手「マネーパートナーズ」のチーフアナリストとして、為替コラム執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。「初心者には分かり易く、上級者も納得」がモットー。