ホーム > コラムの泉 > 為替ディーラーYEN蔵の為替相場のテーマはコレ!

迷ったらココ!期間限定

3/21
2017

イベントを通過して

直近の為替相場のテーマはコレ!イベントを通過して

 

14~15日に行われたFOMCでは予想通りFF金利を0.25%引き上げ誘導目標を0.75~1%とした。利上げは予想通りだったが、FOMCのスタンスは市場が予想していたよりはハト派的と見られ、そのことがドルの下落を加速させた。

 

まず発表されたドットチャートでは、2017年末のFF金利の水準が1.25~1.5%の位置に9人のメンバーが表示された。2016年12月の時点と中央値の変更なしで2017~2018でそれぞれ3回の利上げ予想となった。平均値では2017年は1.368→1.404%へ、2018年は2.228→2.316%に上方修正された。
平均値ではやや上昇となったが事前に2017年で4回の利上げ可能性の思惑が広がったにもかかわらず年3回となったことで米長期金利が低下し(10年債利回りは2.6%→2.5%に低下)たことでドル円は114円台から113円台に下落した。ドルインデックスは週間では101.34→100.31に1.04%の下落となった。

 

週末はドイツでG20が行われた。米国の強い姿勢と他の国とのスタンスのずれが見られたが、それが対立というところまで加速しなかった。一方で為替に関しては従来の文言を踏襲し、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済および金融の安定に対して悪影響を与ええることを再確認する、為替市場に関して緊密に協議する、通貨の競争的な切り下げを回避することや競争力のために為替レートを目標にしない、これらを含む以前の為替相場のコミットメントを再確認するとした。

 

為替に関して通貨安政策を牽制していたトランプ政権だが、今回のG20では為替に関しての文言の変更は無く、とりあえずこれを受けて大きな変動にはつながらないだろう。
FOMCまでの利上げ期待によるドル高の調整が今行われているところだろう。
週明けのアジア市場ではG20の結果を受けてややドル売りが進んでいるが、大きな動きとはなっていない。

 

今週は月曜日のエバンズ・シカゴ連銀総裁から始まり、多くの地区連銀総裁の発言が予定されている。また23日にはイエレンFRB議長の発言が予定されており、先週のFOMCに関して再度メンバーたちの発言があり、これにより市場が動く可能性が高いので注目したい。

 

今週はFOMC以降のドル安の流れが継続しているが、それがどこまで続くのか、あるいは依然としてレンジなのか見極める週となろう。
112円台に下落したドル円だが112.50割れからは本邦蚊の買いも出ており111~115のレンジが継続しているのではないだろうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
3/10
2017

米長期金利上昇を受けてドル円hあ115円台に

直近の為替相場のテーマはコレ!米長期金利上昇を受けてドル円hあ115円台に

米長期金利の上昇を受けてドル円が115円を超えてきた。米10年債利回りは2.61%となりトランプラリー後の高値と同じレベルに上昇した。Fedの金利操作により敏感に反応する米2年債や米3年債はそれぞれ1.38%、1.69%まで上昇しリーマンショック直後のレベルまで上昇してきている。

 

先週のイエレンFRB議長の発言や、そのまえのFed高官たちのタカ派的なコメントをうけて15日のFOMCでの利上げ確立が70~80%超えまで高まってきたことでドルの金利は上昇していた。

 

それが8日の米ADP民間雇用者数が29.8万人と予想を大きく上回る数字で、利上げの可能性は90%ほどに高まったことが金利上昇に拍車をかけている。前回のADP民間雇用者数も26.1万人(24.6万人から上方修正)と強かったことで1月の非農業部門雇用者数は22.7万人と久々の20万人超えとなった。最近ADPと非農業部門雇用者数の数字は連動性が高く、本日の米雇用統計でも強い数字が出るものと思われる。それを期待してのドル買いの流れもあるものと思われる。

 

しかし最近の失業率は完全雇用と呼ばれる5%を切る水準(前回は4.8%)で、非農業部門雇用者数よりは賃金上昇率などが注目されている。とはいえ強い数字であれば来週のFOMCでの利上げはほぼ確定となり、米長期金利、ドルは高止まりとなるのではないだろうか。

 

ドル円は1月27日以来の115円超えとなり、長らくレジスタンスになっていた115円を上抜けした。しかしまだ115~116は16日まで大きなオプションがあるために上昇も一進一退になるのではないだろうか。
米雇用統計の数字が悪くなく、115円割れがサポートできれば115~118にレンジがシフトした可能性が高い。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
2/21
2017

金利、欧州の問題などがドルの支えに

直近の為替相場のテーマはコレ!金利、欧州の問題などがドルの支えに

 

先週は注目されたイエレンFRB議長の上院銀行委員会での発言では、引き締めを待ちすぎるのは良くない、バランスシートに関しては今後数ヶ月で協議するなど予想よりもタカ派的なコメントとなった。イエレンFRB議長のスタンスは、米国は失業率がしばらく5%を下回る状態が続いており、このように完全雇用に近い状態では、インフラ投資などの財政政策は必要ないというスタンスだ。もともと5%は完全雇用とみなされていたが、トランプ氏は実際の失業率は2倍以上あると主張している。たしかに経済的な理由でパートタイムなどをしている人も含めたU6失業率(不完全失業率は)10%をきってきたが、まだ9%台後半で、通常の失業率の2倍近くある。このような状況が賃金の上昇を伴わない雇用回復の原因になっており、この問題は先進国共通の問題となっている。

 

本日はハッカー・フィラデルフィア連銀総裁が、3月の利上げの可能性を排除しないと発言したことでドルが堅調に推移している。
またフランス大統領選挙では国民戦線のルペン氏が決選投票で他の候補との差を縮めているとの世論調査が出ている。これがユーロの弱い材料になっている。

 

またドイツのビルド紙の世論調査によるとメルケル首相率いる与党キリスト教民主・社会同盟の支持率が中道左派の社会民主党を再び上回った。31.5%になり社会民主党の30%を上回った。19日発表の世論調査では社会民主党が上回っていた。
与党の支持率が野党と拮抗していることもユーロにとっては弱い材料になっている。

 

EU圏で弱い材料が続く中で、3月の利上げの可能性が否定できないこと、来週予定されているトランプ大統領の税制に関する提案などがドルのサポート材料になり、レンジながらドルの下値はサポートされる展開に思われる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
1/26
2017

トランプ大統領スタート

直近の為替相場のテーマはコレ!トランプ大統領スタート

 

注目されたトランプ氏の大統領就任式は無事通過した。就任演説も目新しいものは無くアメリカファーストを連呼して、対外的には保護主義的なイメージが強いものとなった。

 

しかし選挙戦からのトーンを踏襲もので、ある意味では想定内の内容となった。具体的な財政政策などに触れることも無かったことはマーケット的には失望を誘うものになったのかもしれない。
またこちらは事前の宣言どおりにTPPからの離脱、NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉を宣言したことなどが、より具体的なアメリカファーストの政策となった。

 

ただいまのところトランプ政権の閣僚の承認が進まず、各省庁の人事も後ずれする可能性が高く政策を具体的に実行する準備はまだ整っていないといえよう。

 

今のところ大統領権限でできる、各企業幹部との会合や、通商がらみの政策に関しての大統領令への署名が目立っている。
通商関係は日本の貿易黒字や日本企業の辛味から、ドル円にも影響を与えるために注意が必要だろう。

 

今後は2月6日までに発表される予算教書が重要となり、ここで財政政策などを示した具体策が出てくるのかに注目される。
また3月になると米債務の上限問題が復活する可能性があり、3月中に米上下両院予算委員会で決議案が作成され、4月中旬までにその決議案が本会議で決議されるのかどうかが注目される。

 

また4月には米財務省為替報告書が議会に提出されるが、ここで中国が為替操作国として認定されるのかどうか、他の国々はどう扱われるかが注目される。4月の中国の為替操作国認定は無いのではないかとの予想もあるが、これが行われた場合の影響は大きく、ドル円の下落要因になる可能性もある野で要注意だろう。

 

4月まではこのようなスケジュールになっており、最初の3ヶ月までに予算を中心に重要なポイントがあるのでは、まずは予算の決定ができるのかどうか、次に財務省の為替報告書がどうなるのか、NAFTAの再交渉の行方などが注目材料となろう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】
1/19
2017

トランプ大統領就任前のポジション調整は一旦終了か

直近の為替相場のテーマはコレ!トランプ大統領就任前のポジション調整は一旦終了か

 

週初は英サンデータイムズの報道で、移民制限を優先するハードブレグジットに向かうとの報道を受けて早朝からギャップを明けてポンドが1.20付近に下落し、ポンド円も136円台まで下落した。これを受けて全般的にリスクオフの円高、株安の流れになった。

 

また12月8日開催のECB理事会の議事要旨が発表されて、QEに反対する一部のメンバーが資産買い入れの延長に反対していたことがわかった。米金利低下とこの材料でユーロドルは上昇した。

 

メイ英首相はEU単一市場からの離脱を表明し、欧州の枠組みを越えた自由貿易を目指すと表明した。3月末までに2年間の離脱交渉を始める考えを明らかにしたが、最終的な離脱案に関しては、議会での承認を求める考えを示した。英国がEU離脱をめぐる12の優先項目についても説明した。結局会見が終わるとポンドはショートカバーされ1.24台まで反発。

 

トランプ氏の経済顧問のスカラムッチ氏(ヘッジファンドのスカイブリッジ・キャピタル創業者)はドルの上昇に慎重になる必要と述べ、またトランプ氏はWSJとのインタビューで米企業は中国と競争できないドルが強いためと述べるなどドル高へのけん制もドル安に拍車をかけた。

 

これらを受けてドル円は112円台中盤に下落したが、112円台は本邦輸入勢からの買い、また投資家の買いも噂されサポートされた。

 

昨晩イエレンFRB議長は、米経済が完全雇用に近づき、2019年までに年数回の利上げを想定、2019年末までに3%の長期中立金利に近づくと予想と述べたことでドルの上昇を加速させドル円は114円台後半に上昇した。

 

中立的な金利に動くのを待ちすぎれば、感度のインフレに見舞われる可能性があり、急激な利上げを余儀なくされる可能性があり、そうなればリセッションに陥る可能性があると述べた。

 

20日のトランプ氏の大統領就任演説への不安がある中で円高、株安となったが、118円台から6円ほど下落し、日経平均も19000円割れまで調整した後は反発の流れとなっている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • シェアする
  • 【この記事のURL】

ブロガープロフィール

田代 岳

アナリスト 田代 岳(tashiro gaku)

シティバンク銀行、スタンダード・チャータード銀行で、金融、マーケット部門で仕事をし、為替ディーラーとして活躍。マーケット部門の中で外国為替、金利、債券の取引を行い、資金の運用を担当した経験を活かして、日本の個人や中小企業に正しい金融情報を伝え、日本人の資金の有効活用、しいては金融で日本人を元気にすることが使命であると考えている。投資家向けのみならず、現在は一般の方や中小企業向けにわかりやすく話す講演やセミナーも人気である。

twitter homepage